白神岳の夜明け

 

827日 曇り 気温 最高23℃ 最低20

 

昨晩の旅館の夕ご飯です。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180826/18/8man8888/8e/4d/j/o1080081014254861809.jpg?caw=800

 

鯛の塩焼き、モズク、刺し身はマグロと昆布締めヒラメ、白身魚のフライ、ホヤとズミ、タコと野菜の和え物、バイ貝、サザエの壷焼きでした。またまた鯛が1匹出てきました。地酒を2合飲みながら、ゆっくり味わいましたが美味かったです。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180826/18/8man8888/b3/f2/j/o1080081014254861863.jpg?caw=800

 

私は白神山地を訪れるのは今回で3度目です。前の2回は、暗門の滝、マザーツリー、高倉の森、十二湖、日本キャニオンなどを歩き回りましたが、白神岳まで足を延ばせませんでした。今回の日本縦断の旅が白神岳の近くを通るので、白神岳登山を日程に入れました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180826/18/8man8888/76/31/j/o1080081014254861892.jpg?caw=800

 

徒歩の旅ですので宿泊旅館から白神岳登山口に到着するまでに2時間がかかり、出発が遅くなります。そのため日帰り登山は無理なので、山頂避難小屋に泊まる計画です。小屋がいっぱいになったことも考えてツェルトも準備していました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/7b/06/j/o1080081014255405250.jpg?caw=800

 

旅館で出発の挨拶をすると、親父さんが「朝刊に山頂の水場で滑落し亡くなった、出ていた。世界遺産に登録されてから初めての死亡事故だ。安全な山なのだがね。今日はいい日和だ。気をつけて行きなさいよ」と女将さんと一緒に玄関で見送ってくれました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/3e/a7/j/o1080081014255405396.jpg?caw=800

 

登山口広場は広い駐車場になっていて、立派な休憩所とトイレがありました。駐車してあった車は7台でした。ここから登山道となり蟶山コースと二股コースの分岐点まで登り、私は蟶山コースで山頂に向かいました。二股コースは登山道の整備中で立入禁止になっていました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/ea/0b/j/o1080081014255405529.jpg?caw=800

 

急坂やブナの樹林帯や灌木帯を抜け、急登すると十二湖からの縦走コースと合流し、まもなく標高1235mの白神岳山頂でした。山頂までは登山口から4時間でした。山頂からの展望は予想通りに雲に覆われ、周りの白神山地や日本海は見えませんでした。展望は無理でしたが、登りたかった山に登ることができ満足です。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/64/c1/j/o1080081014255405583.jpg?caw=800

 

山頂避難小屋は地元の岩崎村が30年前にヒバ材で建てたもので、内部は3段ベッドになっており、収容人数は15名となっています。今日避難小屋に泊まる登山者は私だけです。私は明かり窓のある3階を寝場所としました。明朝の山頂気温は10℃位です。涼しいというよりは寒い感じですね。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/11/5b/j/o1080081014255405671.jpg?caw=800

 

登山道の途中と山頂で、東京から家族旅行のついでに白神岳に登りに来たという両親と大学生の息子さんの杉浦さん一家にお会いしました。私の"日本縦断一人旅"のことを話すと快く応援メッセージを書いてくれました。ありがとうございました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/15/8man8888/68/ac/j/o1080081014255405800.jpg?caw=800

 

 

828日 晴れ 気温 最高30℃ 最低10

 

昨日、旅館を出発する準備をしていたところ、天井から首筋に何かが落ちてきて、もぞもぞ動いている気配なので手で払うと、下に落ちたのは何とムカデ。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/16/8man8888/de/5f/j/o1080063814255435777.jpg?caw=800

 

アチャーと思いましたが、幸いにも親ムカデではなく子ムカデだったため、刺されずホッとしました。ま、いろいろなことが起こりますね。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/16/8man8888/14/7e/j/o1080081014255457842.jpg?caw=800

 

昨日は16時過ぎから雲が切れ、広々とした白神山地の全容を見ることが出来ました。実にラッキーでした。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/17/8man8888/80/c1/j/o1080081014255462760.jpg?caw=800

 

すぐさま山頂に走って行き、写真を撮りました。今回は天気が良い方に転びましたが、山の天気がころころ変わるのは、天候が安定していない証拠ですね。30分ほどで白神山塊は再び白い幕に覆われてしまいました。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/17/8man8888/ac/2b/j/o1080081014255462836.jpg?caw=800

 

昨日泊まった旅館から登山口まで2時間歩く途中でコンビニや酒屋を探しましたが、全く見受けられませんでした。諦めかけていると、JAの帽子を被って散歩をしている方と出会い、酒屋の有無を尋ねると、黒崎集落内にありました。登山口まで100mの距離でしたので、あの方と出会わなかったら、酒抜きの寂しい夕ご飯でした。実にラッキーでした。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180828/15/8man8888/e0/9b/j/o1080081014256025835.jpg?caw=800

 

酒屋に置いてあったのは、爛漫と高清水でした。いずれも秋田県の酒です。地酒だけは1日早い秋田入りでした。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180828/15/8man8888/99/18/j/o1080081014256013319.jpg?caw=800

 

今朝は4時に目覚め東の空を眺めるとオレンジ色に染まっていました。快晴でした。岩木山も美しく聳えています。雲海の彼方から朝日が登ってきました。心が洗われる瞬間です。実に美しいと感じます。天気予報は外れ、朝から快晴でした。登山口まで3時間ほどで下山したあとも秋田県岩館漁港の旅館まで17kmのロードでしたので、おにぎりの朝ごはんを食べると直ぐに下山することにしました。

 

下山途中で登山道の整備を行っている3人の地元ボランティアの方と会いました。挨拶を交わしていると、頂上水場で滑落事故により亡くなった方がいるので、登山道の点検と標識の確認を行っているとのことでした。

 

私は、事故対策として今すぐできることは、第1に頂上の避難小屋やトイレに貼ってある“水場あります”の張り紙を剥がすことです。なぜならば、登山地図に頂上水場は記入されておらず、地元の方々が知っているだけで、水場への案内図もありません。登山地図には登山道に表示のある「最後の水場」が表示されており、それだけで十分です。インターネットの登山記には頂上水場は載っていますが正式なものではなく、登山道で出会った方々も山頂水場の存在を知っている方はいませんでした。対策の第2は、頂上水場を表示するならば、水場までの案内図を貼りだし、水場まで降りる道の下刈りを行うべきであって、現在のような笹が茂って道も定かでないような状態にしておくべきではない旨を伝えました。3人の方々は、貴重な意見をありがとうとございました、と言って登山道を登っていきました。その後、県庁の自然保護課課長一行3人が事故現場の現地調査のため登っていくのにも出会いました。現地調査を終えた後に対策会議を開くとのことでした。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20180828/15/8man8888/38/4f/j/o1080081014256013327.jpg?caw=800

 

登山口まで下山すると昨日とはうって変わり、朝から快晴なので海が青くキラキラしていました。岩館に向かって歩いていると、自転車に乗ったお爺さんが、私の前で突然止まり、前籠から缶コーヒーを差し出しました。エッ?!と戸惑っていると"ま、やってくんない"とニコニコしています。私は喜んで"お接待"を受けました。笑ったお爺さんの歯は、殆んどありませんでした。嬉しい出会いでした。