吹雪の志賀高原スキー
アイスバーン状態だった高天ヶ原ゲレンデ
ミーハー・スキーヤーズ・クラブの志賀高原ツアーが2月25日から28日の3泊4日の日程で行われた。参加者は幹事のポパイ吉原、ロシア人のイワン・ミヤマノビッチ・サトウ、でぶっちょ碓井、群馬の旅がらす裕一之介、それにエイトマン岩井の5人だった。宿は定宿にしている高天ヶ原温泉のホリデープラザ志賀高原だった。。
定宿のホリデープラザ志賀高原ホテル
2月25日 日曜日 雪
高天ヶ原スキー場に着いたのは13時だった。事前にネットでリフト券を買うと、60歳以上のシニア3日券で17.350円だった。ネットでは1000円安く買えるが、ずいぶん高いリフト券である。13時30分にゲレンデに出た。気温はー7℃だった。まず高天ヶ原ゲレンデで滑ってみると、ガリガリのアイスバーン状態である。リフトで同乗した女性スキーヤーによると、昨日は1日中雨が降っていたという。それが昨晩の冷え込みで凍ってしまい、ゲレンデはツンツルテンのアイスバーン状態だった。あちこちで転がり、いやはやなんとものスタートだった。
ガラガラの高天ヶ原ゲレンデ
一の瀬ダイヤモンド、寺子屋、焼額山、風の神の各ゲレンデは強風のため封鎖されていた。あまりにも風が強すぎるので、隣のタンネの森オコジョゲレンデに向かった。このゲレンデは木々のなかを滑るので、風も周りに比べれば穏やかな状態だった。2時間半ほど滑ってホテルに戻った。
冷えた身体に温泉がありがたい
外の冷気に当たり冷えこんだ身体には温泉がありがたい。フロントから浴衣を受け取り、温泉で温まった。温泉のあとは宴会である。幹事のポパイ吉原が私の好きなサッポロビールを1ケース買ってきたので、まずはサッポロビールで乾杯となった。次の流れは当然のこと日本酒である。18時からの夕ごはんは初日のため赤ワインを頼んだ。今までは食事の時に地元長野の『五一ワイン』を頼んでいたが、最近は手に入らないのか『アルプスワイン』となった。
1日目は赤ワインで乾杯
2月26日 月曜日 雪
8時34分の路線バスに乗って奥志賀高原スキー場に向かい、奥志賀ゴンドラ前で降りた。白色の奥志賀高原ゴンドラに乗って山頂駅に向かった。山頂の気温はー10℃だった。ゴンドラは風が強いために運行台数を減らし、更にスピードを落としての運転だった。山頂から距離2200mのダウンヒルコースを一気に滑り降りた。
白色の奥志賀高原ゴンドラに乗って山頂駅へ
平日のためスキーヤーもボーダーも少ないので、気持ちよく滑ることができた。この奥志賀高原ゴンドラには4回乗った。ダウンヒルコースは距離が長いことと、昨日はアイスバーンだったが、その上に新雪が乗っているために気持ちよく滑ることができた。
ダウンヒルコースを4度滑ったあとに焼額山に向かった。昨日は強風のために封鎖されていたゲレンデである。焼額山では第1ゴンドラと第2ゴンドラの2基が動いていた。強風の時はリフトに乗っての吹きさらしは、寒さを我慢しなければならずに辛いが、ゴンドラに乗ると風がシャットアウトされて実に快適だ。ゴンドラのマークがリスから国立公園に変わっていた。焼額山第1ゴンドラ脇を2回滑ったあと食事のため、プリンスホテル西館脇にある『獅子のラーメン店』に向かった。
焼額山第1ゴンドラの山麓駅
店に入って頼んだのは生ビールと味噌ラーメンと餃子だった。プリンスホテルには外国人客が多いせいもあって、客の半数は外国人だった。そのため注文した料理が出来上がると、日本語と英語のアナウンスがあった。食事を終えたあとも滑る予定なので、生ビールはジョッキ1杯に抑えた。
オコジョが迎える焼額山山頂の顔出しパネル
食事後も焼額山第1ゴンドラの脇を2回滑り、山の神ゲレンデに向かった。山の神ゲレンデからダイヤモンドゲレンデを滑り終わり、一の瀬ファミリースキー場に向かった。ファミリースキー場からタンネの森オコジョスキー場を横切り、高天ヶ原ゲレンデに戻ってきたときには、すでに15時を過ぎていたので、2日目のスキーは終了としホテルに戻った。寒い1日だった。
2日目は白ワインで乾杯
アフタースキーはホテルの温泉でゆったりと温まり、汗を流したあとは部屋での宴会である。やがて18時からレストランでビュッフェ形式の夕ごはんとなった。ワインは2日目なので白ワインだった。
和やかな歓談
食事を終えて部屋で飲んでいると、2年前に出会って部屋で飲みながら色々なことを話した東京都町田市在住の30代前半と想われる彼女が顔を出した。彼女は新宿からの直通バスで志賀高原にやってきて、スキーシーズンは40日から45日は滑っているという。当然スキーの技はスペシャリストで、吹雪の日でも出かけていくタフさを持っている。『銀座あけぼの』という和菓子店のお菓子工場で働いており、雰囲気のとてもいい会社とのことだ。頭の回転の速い女性だった。
健康的な朝ごはん
2月27日 火曜日 吹雪
スキー3日目である。昨日の夕方の天候回復状況から、今日の天気は曇りから青空を期待していたのだが、その期待を裏切って朝からものすごい風と横殴りの雪、という強烈な吹雪状態だった。日本列島の南岸を低気圧が通過中であり、日本海側で強風と大雪を降らせていた。ホテルの従業員も「外に出ると遭難しちゃうよ」というほどの吹雪で、外に出るのは危険な状況だったので、ホテルで沈殿せざるを得なかった。
朝から猛吹雪状態
志賀高原スキー場は18カ所のスキー場が散らばる広いエリアである。その各スキー場のリフトとゴンドラの運行状況を確認すると、発哺のゴンドラと、その周りのリフトが数カ所動いているだけで、他のゲレンデは全て封鎖されているという状態だった。ま、こういうこともあるさ、と諦めてホテルの温泉と酒を飲んで1日を過ごすことになった。BGMは吉幾三、ちあきなおみ、八代亜紀などの曲を聴きながらのんびりとした日だった。
3日目は赤ワインで乾杯
16時に群馬の旅がらす裕一之介が合流した。裕一之介は合流日は別のスキー場で遊んだあとにやってきて、次の日も別のスキー場で滑ったあと群馬の自宅に戻っている。夕ごはんを済ませたあとの宴会の途中で、裕一之介がビタミンC配合の「メラノCC集中対策顔面パック」という白仮面状の顔面パックを取り出し、それぞれに1枚ずつ配り各自が顔に貼りつけると、突然白仮面が登場したような妙な雰囲気になった。テレビのコマーシャルなどで顔パックを見たことはあるが、私は顔面パックをするのは初めてだった。その紙を貼り付けると顔面がしっとりしたような気分になった。
白仮面登場
2月28日 水曜日 曇り
朝から雪が舞っていた。葉を落とした木々の枝に、朝の冷気で凍りついた水分が白い花を咲かせていた。今の時期にしか見えない景色で、白い若葉のようにも見た。今日はスキーはしないで、『間山温泉・ぽんぽこの湯』に入って湯上がりの一杯を楽しみ、家族にお土産を買って帰宅する予定である。
『ぽんぽこの湯』の雪を被ったぽんぽこ狸
ぽんぽこの湯は3年前の2021年4月に中野市営から民営化され、『湯の駅・ぽんぽこ』に変わり、休憩室を兼ねたレストランも畳の半分は椅子席になり、食事メニューもずいぶん変わった。夏にはグランピングやキャンプ場、バーベキューや屋外サウナも楽しめるようになった。
きの子かき揚げ蕎麦
露天風呂脇の芝生が久しぶりに積雪10cmほどだったので、風呂で身体を温めたあとに雪の中にジャンプしてみた。腹ばいのまま暫くそのままでいると、身体の下半分が冷えこみ、再び湯に浸かると実に気持ち良かった。風呂場で無邪気に遊んだあとは休憩室に戻り、畳の間で缶ビールで乾杯だった。食事メニューのなかから「きの子かき揚げ蕎麦」を頼んだ。厨房では2人で料理を作っているが、注文が入ると忙しそうだった。出来上がってきた蕎麦やかき揚げをつまみに日本酒を飲んだ。
諏訪湖SAから眺めた雪の八ヶ岳連峰が綺麗だった
昨年は3月1日がスキーの最終日だった。最終日に自宅まで戻る途中の電車のなかで、お袋が急に亡くなったことを知ったのだった。あれから早いもので1年が過ぎ去ろうとしていた。