サランコットの丘
サランコットの丘から望むマチャプチャレとアンナプルナV峰
ポカラから出発した「ジョムソン街道とプーンヒルトレッキング14日間」のトレッキングも無事に出発点のポカラまで戻り、ネパールの山旅もいよいよ終盤を迎え、いよいよポカラから首都カトマンズに戻る日の早朝に、天候が晴れていたら希望者だけでアンナプルナ山群の展望台として知られるサランコットの丘1592mに出かけることにした。タイムスケジュールは以下のようになった。
4時15分 モーニングコール
4時45分 ホテル出発
5時15分 サランコット駐車場到着
5時45分 サランコットの丘に到着
55分 自由時間
6時40分 サランコットの丘出発
7時00分 サランコット駐車場出発
7時30分 ホテル到着
ポカラを何度も訪れてサランコットに登った人は参加しなかったが、私は前回のアンナプルナ内院トレッキング時にポカラを訪れたのだが、サランコットの丘には登らなかったので参加することにした。参加者はまだ明けやらぬ暗闇の中でホテルを出発しサランコット駐車場に向かった。サランコットの丘の登り口の前でマイクロバスを降りてヘッドランプを点けガイドのパトナに従って30分の登りをゆっくり登りだした。
30分の登山道はハイキング道といっても良く整備された階段が多いものであった。山頂は広く平らなもので山頂全体を石垣で囲んである形となっており、西側にアンテナの鉄塔が建ち、東側に2階建ての鉄筋の建物と三角屋根の建物が建っていた。南側はセティ・ガンダギが流れる谷となっており、その向こう側正面にマチャプチャレ6993mの尖峰が天を突き、左にアンナプルナ・サウス7219m、アンナプルナT峰8091mが連なり、右にアンナプルナV峰7555m、アンナプルナW峰7525m、アンナプルナU峰7937mと屏風のように続くアンナプルナ山群が展望出来た。評判通りのアンナプルナ・ヒマラヤの素晴らしい展望が待っていた。
サランコットから望む夜明け
山頂に到着した時はまだ朝日は昇っていなかったが、前方の山々や東方面の山々の稜線にも雲がかかっており、綺麗な朝日は望めないだろうと思った。東の空は雲が厚いが徐々に赤く染まってきた。明るさが増しマチャプチャレの右側に聳えるアンナプルナV峰の岩壁や雪面に朝日が射し出した。やがて朝日が雲間から顔を出したが、雲は厚く綺麗な形とはなっていなかった。その後、稜線の雲は徐々に厚くなっていき、正面に聳えるマチャプチャレの姿も徐々に雲の彼方に消えて行った。
早朝のサランコットの丘には観光客目当てにポスターやコーヒーを売る子どもたちがいたが、私は既にフェワ湖観光時にポスターを買っていたのでサランコットでは買わなかった。駐車場まで降りて行く途中で野鳥の彫刻をしている工房があったので覗いてみた。ネパールの国鳥であるダフェもあったが、私はヤツガシラが見事だと思った。40代と思われた作業者に値段を訊ねたら10000ルピー(日本円に換算すると10000円)とのことだった。ヤツガシラはとっても良い出来栄えだったので欲しかったのだが、彫刻自体が細長く日本までの運搬を考えて買うのは諦めた。日本だったら買っていただろうと思う。