のりちゃん、還暦おめでとう 

尾瀬岩鞍スキー その2

 

のりちゃん、還暦おめでとう

 

2月1日 土曜日 曇り

今シーズン2度目の尾瀬岩鞍スキー3泊4日である。先週同様に11時に東所沢駅前で相棒の「せっかち山本」と合流し、彼の車に乗って群馬県片品村に向かった。途中、休憩食事タイムに寄ったのも先週と同じ赤城高原サービスエリアだった。

 

赤城高原SAの「からっ風ブー次郎」

 

先週は人気ナンバー1の「群馬県産豚バラのチャーシュー丼」を頼んだが、今回はナンバー2の「ブー次郎豚丼」を頼んだ。こちらも美味かった。サービスエリア内に木枯し紋次郎の台詞であった「あっしには かかわりのねぇ ことでござんす」というブー次郎の股旅姿の顔出しパネルがあった。

 

ブー次郎豚丼も美味かった

 

2月2日 日曜日 曇り

尾瀬岩鞍スキー場には緩急合わせて16コース(初級:2、中級:7、上級:7)があり、コンパクトながら滑りやすいスキー場だと思う。日曜日なのでゴンドラが混むことを予想し、宿を8時30分に出発した。ゴンドラのチケット売り場に着く頃には行列は随分さばけていた。このスキー場のチケットは75歳以上のスーパーシニアというのがあるのだが、先週は60歳以上のシニアを買ってしまった。私は76歳なので、今回はスーパーシニアで購入すると2日券で8800円だった。シニアの2日券は9400円だったので600円を損したことになった。前回はチケット売り場の人に生年月日が分かる運転免許証を提示したが、シニア券を手渡されたのだった。

 

宿泊した「ロッヂ・さんらいず」

 

全長1900mの岩鞍ゴンドラに乗車し西山山頂に着くと、気温はマイナス4℃だったが寒さは全く感じられなかった。ミルキーウェイコースを滑り、再びゴンドラに乗って女子国体コースを滑り、再びゴンドラで山頂駅に戻り、西山コースを2本滑ったのは前回と同様である。100台ほどあるゴンドラのなかで1台だけオレンジ色をした「ラッキー7」号がある。3度目のゴンドラに乗った時、偶然にもラッキー7号だった。初めて乗った7号車内には「ありがとうございます。このゴンドラに乗車されるお客様に幸運が訪れますように」という貼り紙がされていた。なんだかいいことがあるかな?と気分は上昇気味だった。

 

初めて乗った「ラッキー7号」

 

さらにチャンピオンコースに転進し、チャンピオンコースを2本滑ったあと11時に「お祭広場」での休憩となった。お祭広場では宿を9時30分に出発した仲間7人が休憩していた。もちろん休憩という名の飲み会状態である。

 

日曜日なので西山ロマンスリフトにも列が出来ていた

 

私と山本の2人は20分ほど休憩し、再びゲレンデに向かった。今度は西山で2本滑ったあとにミルキーウェイを滑り、13時にお祭広場に戻って昼食を兼ねた宴会となった。私と山本はいつも通りに生ビールの大ジョッキだった。宴会の途中で今回の参加者で還暦を迎えたのりちゃんのお祝いとなった。今回のスキーから幹事となった現場監督のポンちゃんから拍手が沸き起こるなかで、のりちゃんに「60」と染め抜かれた赤いTシャツが贈られた。

 

1本4万円のドン・ペリニヨンをグラスに注ぐミツイマン

 

宴もたけなわとなると1本4万円のドンペリを注文し、ミツイマンの口開けである。参加者9人のワイングラスに均等に注がれて乾杯となった。グラスワイン1杯が5000円となる。めったに味わえない高級ワインは、シュワシュワと炭酸がたちのぼり、口当たりが甘く感じられたが美味しかった。

 

美味しく味わったドン・ペリニヨン

 

2月3日 月曜日 雪

朝から小雨が落ちていた。雪ではなく小雨になるということは、気温が上がっているのだろう。寒さはあまり感じられなかった。いつものように8時30分のマイクロバスに乗ってゲレンデに向かった。ゴンドラで西山山頂駅まで登って気温を確認するとー3℃だった。昨日と同じような気温だったが、山頂駅を出た途端に濃霧でホワイトアウト状態だった。10m先にいる人間がおぼろげに見える程度だったので、ミルキーウェイコースをゆっくりと滑って降りた。周りが見えないのでスピードを出すことはできなかった。

 

西山リフト脇にあるレストラン「ホルン」

 

再びゴンドラに乗り山頂駅に戻って女子国体コースを滑り降りたが、上部から3分の2程度までは濃霧に包まれて滑っている人が見えず、結構やばい状態が続いていた。再びゴンドラに乗って西山コースを滑ったわけだが、西山コースも濃霧に包まれたホワイトアウト状態で、相棒の「せっかち山本」がコースアウトし、雪だまりに突っ込んで両足のスキーは外れ、転倒した拍子に首がむち打ち症状のようだった。全く周りが見えない状況のなかを滑るので緊張した。

 

食事処「お祭広場」

 

2本目の西山を滑り降りる途中でレスキューのスノーモービルに事故を起こした男性が救助されるのに出会った。男性は相当重症のようで、スノーモービルに乗るのが大変なようだった。私たち2人はチャンピオンコースに転進したが、やはり上部の3分の2まではホワイトアウト状態だった。ほうほうのていでお祭広場に戻ると、仲間は相変わらず宴会中だった。

 

見上げたチャンピオンコースの下部

 

お祭広場に戻った途端に、今朝合流したばかりのバイク中島が、ホワイトアウト状態のなかでコースアウトし、雪だまりに突っ込んで自爆したことを知った。それは私が偶然に西山コースを滑り降りる時に出会ったレスキューのスノーモービルで救助されている男性がバイク中島だった。私がその事故現場と救助状態を告げると、バイク中島は宿に戻ったあと歩けなくなり、救急車で沼田病院に運ばれ、精密検査を受けた結果、大腿骨頸部骨折の大怪我で入院したとのことだった。大腿骨頸部骨折は私のお袋も経験したことであり、お袋の場合は95歳という高齢だったために手術はせずに温存療法を取ったが、バイク中島はまだ若いので手術をすることになるだろう。(バイク中島は2月5日に自宅近くの病院に転院し、7日に手術を受ける予定)

 

いつものように生ビールは大ジョッキを注文

 

20分ほど休憩したあと、再びゲレンデに飛び出し、チャンピオンコースを2本滑ったあとゴンドラに乗って西山コースを滑り、ミルキーウェイコースを滑り降りてお祭広場の宴会に合流した。いつものように大ジョッキの生ビールが喉に落ちていった。つまみは水餃子と梅クラゲを頼んだ。私にとって満足満足の2日間の雪遊びだった。14時30分に宿に戻り、仲間の5人が自宅へと帰っていった。

 

2月3日の夕食も美味しかった

 

2月4日 火曜日 曇りのち晴れ

朝は小雪が舞っていたが、仲間の3人は元気にゲレンデに向かった。私の4日目はゲレンデに行くのをやめて、仲間が宿に戻ってくるまでの前半は読書をし、後半は部屋のカーテンを開けて、粉雪が舞うのを眺めながら雪見酒だった。読んだ本は垣根涼介の『室町無頼』だった。先月、大泉洋の主演で映画化されたので封切り初日に観たが、実に面白いエンターテイメント映画になっていた。

 

垣根涼介の『室町無頼』

 

小説の時代背景は室町時代の終わりから戦国時代へと移る時期で、実在した蓮田兵衛という人物が主人公となっている。小説は第1章から第6章までだが、今回は第1章と第2章まで読み進んだ。第2章の「京洛の遊女」は遊女の芳王子の生い立ちと主人公との濃密な関係が展開されるが、映画ではサラッと触れる構成となっていた。まだ2章まで読んだところだが、直木賞作家の垣根涼介の作品だけにテンポが良い。これから読み進むうちに小説の内容がどのような形で映画化されたのかを考える楽しみが残った。

 

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