トレッキング中の食事はとても美味しい
11月22日、朝食
トレッキング中の食事はどういうものを食べているのですか? 美味しいのですか?
という質問を度々受ける。食事が口に合うか合わないかは普段食べている食事と本人の味覚によるところが大きいのだが、私はどこの国に出かけても毎食美味しく食べている。今回はネパールトレッキングに出かけたのだが、今回も毎食美味しく食べ、毎回おかわりをする状況だった。
11月22日、昼食
私は旅の記録として朝・昼・晩の3食の食事に出されたものをカメラで撮影している。
今回の山旅の食事を紹介すると、朝目覚めるとモーニング・ティーが部屋に運ばれてくる。私は毎回、スプーン2杯の砂糖を入れて飲んでいた。朝一番で温かいものを身体に入れると元気が蘇ってくる。
トレッキングには専属のコックと助手のキッチンボーイが常に一緒に行動し、
朝食は、味噌汁、おかゆ、パン、茹で卵、茹で野菜、ウインナーソーセージ、卵焼き、チャパティ、など。
昼食は、インスタントラーメン、茹で野菜、じゃがいも、マカロニ、スパゲッティ、など。
夕食は、スープ、茹で野菜、じゃがいも、チャパティ、ピザ、鳥の唐揚げ、モモ(餃子)、チャーハン、ちらし寿司、果物、などなどを作り、一人ひとりに盛り付けてテーブルに並べるのである。
例えば「じゃがいも」であるが、これを茹でて塩味やバター味にする、フライドポテトに揚げる、サラダにする、コロッケ風にする、カレー味にするという具合に毎回料理方法を変えるのである。ネパールのじゃがいもは小粒だがとても美味しい。また、メニューはサーダーとコックが相談して決めているのだが、標高が3000mになると胃腸の働きが弱くなっていくのを彼らは体験的に知っているので、油を使った揚げ物や焼き物はなくなり代わって茹でたものがテーブルに並ぶことになる。
11月23日、夕食
ガイドやポーターの人たちは私たちの食事の世話をし、私たちが食べ終わったのを確認してから自分たちの食事に移る。その食事を手短に済ませ後片付けを済ませてトレッキングを再開させるのである。彼らの食事風景を見たことがあるが、40kgの荷物を担ぐ重労働と一日2食の食習慣から全員が大盛りのお替りであった。よく食べるなぁと感心したものである。彼らはスプーンやフォークをあまり使うことなく右手だけで上手に食べていた。
トレッキング・コースの途中の村々にバッティーと呼ばれる茶屋が建って営業をしている。それらの茶屋は宿舎を兼ねたものが殆んどであったが、大きなロッジが増えた現在では小さな茶屋の利用者はいないのでなかろうかと思われた。茶屋では、みかんやバナナなどの果実類やスナック菓子やジュース、ミネラルウォーター類を販売しており水牛の乳を飲んだのも茶屋であった。私は水牛の乳を初めて飲んだが美味かった。
私は夕食時にロッジにビールがあればビールを飲んでいた。地酒はチャンと呼ばれる濁酒とそれを蒸留したロキシーと呼ばれるアルコール度の高いものがあった。当然のこと、どのような味なのか試してみた。ロキシーは全て自家製なので飲むたびにアルコール度も味も違っていたが、モンゴルで飲んだ蒸留酒と似た味がした。標高が低いところではコップ1杯で90ルピー(90円)、標高が上がっていくと170ルピーと値段も上がっていった。「ヒマラヤの味」として砂糖黍で作ったアルコール度43%のククリラム酒も飲んでみた。お湯割りで飲んだが甘い香りとまろやかな味がして美味かった。ポケット瓶で6$(600円)だったが十分に酔えた。
ロキシーを上手に注ぐお姉さん
カトマンズの最後の夜にネパールの伝統舞踏を観ながらの夕食会が持たれた。ホテルのレストランに行くと靴を脱ぎ、予約されていたテーブルの前に座った。しばらくすると会場にネパール音楽が流れ、踊り子が私たちのテーブルの横の舞台で踊りだした。かぶりつきで鑑賞できることとなった。りんごで造られたロキシーを店のお姉さんが注ぎに来た。小さな盃に実にうまく注いでいく。私はバザールで買い求めたトッピ(ネパール帽子)をかぶって食事に出席していたが、全くびっくりする手腕であった。
夕食には伝統的なネパール定食も出された。平らな皿におかず3品(タルカリー)とご飯(バート)が乗り、それらを混ぜながら食べる。スープはダルと呼ばれる豆スープカレーであった。私は美味かったと感じ、一緒に食べていた仲間も美味いと言っていた。