黄金に輝くブナ林の中で
黄色や橙色に輝くブナ林
八海山は越後駒ヶ岳、中の岳とともに越後三山に挙げられ新潟県、群馬県境に近いところに聳えている。ゴツゴツと険しい岩峰が連続する八ツ峰から山頂部が成り立つことや、かつて小さな池が八つあった、などから八海山と名付けられたと言われており、越後の地酒としても「八海山」は有名である。その八海山の紅葉を見るために出かけていった。
関越高速自動車道の関越トンネルを抜けると湯沢である。湯沢は古くから温泉とともにスキー場が多数あり、私にとっては馴染みの岩原スキー場や石打丸山スキー場が目に飛び込んでくる。それらのスキー場を左手に暫く進むと右手にゴツゴツした恐竜の背中のような特徴ある岩の塊の山頂が現れてくる。その山が八海山である。六日町インターで下車し20分走ると八海山大神を祀る八海神社が現れる。昔の登山者はこの八海神社を1合目として山頂まで登っていった。しかし現在は西武資本によって開発された八海山スキー場に設置された81人乗りのロープウェーによって4合目まで登ることになり、その地点が登山の出発点となっている。
標高376mのロープウェー山麓駅から標高1147mの4合目山頂駅までの標高差は771mあり、徒歩で登る場合は2時間30分かかるがロープウェーを使用すれば僅か5分で4合目まで登ることができる。この時間短縮のため殆どの登山者はロープウェーを使用している。山頂駅から50mほど登ったところに避難小屋、展望台、八海山遥拝場があり一般観光客はここまでで、展望台に上がれば360度の展望で巻機山、妙高山、米山などの山々や日本海、佐渡ヶ島も遠望できる。
八海山山頂部
八海山山頂部は八ツ峰として、地蔵岳、不動岳、七曜岳、白河岳、釈迦岳、摩利支天岳、剣ヶ峰、大日岳と連続し、その間に鎖場が19ヶ所設置され上級登山者の縦走路となっており、八ツ峰の先に八海山三角点(1778m)が設置された入道岳が聳えている。
今回は天候にも恵まれロープウェーで4合目山頂駅まで登り、展望台、避難小屋、八海山遥拝場を通ってブナ林の中を散策し、山頂リフト脇のススキの生える斜面で清酒「八海山」の原酒生酒を飲みながら周りの紅葉を楽しんだ。前方には巻機山へと続くグラデーションの山並み、遠く特徴ある妙高山の山頂、スッキリと左右対称に立ち上がる米山などを眺めながら摂った弁当は格別のものであった。