悠々と泳ぐウミアイサに出会った

 

水の中にいる鳥

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叫びながら泳ぐウミアイサのメス

 

 1月18日 水曜日 曇りのち晴れ

朝方は路面が濡れる程度の小雨が落ちていたが、やがて曇り空となり10時を過ぎると北や西の雲がすっかりとんで青空が見えるようになった。青空が広がってきたので検見川浜までのバードウォッチングに出ることにした。昨年、自転車で出かけて転倒し、ミラーレスカメラを破損させた苦い経験があるので今回は歩いて出かけた。ときおり水たまりがある花見川の右岸を歩いて行くと、オカヨシガモとコガモが泳いでいるのが見えた。対岸のサイクリングロードを前後に旗を掲げ、赤い帽子をかぶった30人ほどの一団が歩いていた。どこかの町の歩け歩け会のようだった

 

茶色の鳥

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モズのオスが縄張りを確認していた

 

川面に浮かぶカモたちは朝食を終え、ゆったりした流れのままに水面に浮かんでいた。周りからは相変わらずヒヨドリの声が響き渡り、モズのオスが縄張りを確認するように見晴らしのいい小枝に留まっては尾羽根を上下に振っていた。川岸に生えているピラカンサの朱色や赤の実が眩しく眼に届いた。

 

草の上にいる鳥

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草の実を探すハクセキレイ

 

ラジオ体操広場になっている清水代公園には緑・橙・黄の色とりどりの帽子をかぶった保育所の子どもたちの歓声が響き渡っていた。最近、長野市だったか「公園で遊ぶ子どもの声がうるさい」という市民からの声が公園を管理する部署に届き、公園が封鎖されてしまったというニュースを聞いたが、そもそも子どもは元気な声で遊ぶのが当たり前であり、子どもたちの歓声は喜びの声である。しかし公園封鎖のようなニュースを聞くと、世知辛い世の中になったと同時に、遊ぶ場所を取り上げられてしまった子どもたちのことを思うと、市の対応に心が暗くなってしまう。1羽のハクセキレイが芝生の上で餌を探して歩きまわっていた。いつもはオスメス2羽でいることが多いのだが、今日は1羽だけで草の実を探しているようだった。

 

木の上にいる鳥

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マツの梢で餌を探すオナガ

 

20羽ほどのオナガの群れが防風林のマツの梢に留まり、お互いが鳴き合いながら餌を探していた。オナガはカラスの仲間である。40cmほどの体長で、スマートな体つきをしている。腹は白く背中や翼は青色がかった灰色で、顔から頭は黒である。実にシンプルな色をしており、カラスの仲間とは思えないスタイリッシュな姿であるが、ひとつだけ残念なのは、鳴き声がグァーグァーと聞こえるようなダミ声なのである。オナガを撮影していると、サンダル姿のおじさんが「何を撮ってるの」と話しかけてきたので、「あそこのマツの梢に留まっているオナガを撮ってます」と答えると、梢を見上げてオナガの姿を目に留めたおじさんは「いた、いた、いた、あれですね」と答え、自分の質問と答えに満足したように去っていった。

 

木の枝

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シャリンバイの実

 

シャリンバイという海岸近くに育つ低木が、ブルーベリーのような実を付けていた。その木の実が散らばって落ちているので、野鳥たちがこの木の実を食べにくるのであろう。私はシャリンバイの実を初めて見た。直径1cmほどの群青色の丸い実を口の中に入れて噛んでみると、1mmほどの果肉の下には、ひとつの硬い実が入っていた。香りや味はほとんどせず、微かに渋い感じがした。木になっている実は、とりあえず口に入れてみないと気がすまない性分が今回も出てきた。

 

川の両側にある建物

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花見川河口で高層マンションの建設が始まった

 

花見川河口に20棟ほどのマンション群がある。その地区で再び高層マンションの建設工事が始まっている。3棟を同時に立てているようだ。サイクリング道路の脇にサザンカの深紅の花が咲いていた。マツの梢でヒヨドリが甲高く遠くまで響き渡る声で鳴いている。ヒヨドリの合唱を切り裂くように、ハシブトガラスの声が割り込んだ。

 

木の枝に止まっている鳥

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コゲラが餌を探していた

 

コゲラとシジュウカラとエナガの混成群が枝を渡ってきた。コゲラはジーンジーンという地味な鳴き声を出しながら、枝に垂直に留まって樹皮の割れ目に潜んでいる虫を探していた。シジュウカラは地面に降りて、落ちている実を探しているようだった。エナガは体操選手のように上下ぐるぐる鉄棒をやっているような形で餌を探していた。冬になると北海道のシマエナガの可愛らしさが注目されるが、こちらのエナガも小さくて可愛いのだ。餌の取り方も三者三様であり、野鳥によって様々な形で餌を探している。

 

花が咲いている植物

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朱色のアロエの花が咲いていた

 

花見川の河口に着くと、どこから流れついたのか、朱色のアロエの花が咲いていた。河口に設置されている下水処理施設の排水溝の吐き出し場所にユリカモメが200羽ほど群がっていた。湧き上がってくるプランクトンを食べており、そこにオオバンもきていた。白と黒とが入り混じり碁盤の1局のようである。明るい褐色の胸と青い背中をした1羽イソヒヨドリのオスが鉄柵の上にいるのが眼についた。春になり恋の季節を迎えると、オスは素晴らしい歌声で愛の歌を囀るのである。

 

鳥の群れ

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ユリカモメが餌を探していた

 

検見川の浜に着くと東京スカイツリーは見えるものの、富士山は厚い雲の中に閉ざされ、その姿を見ることはできなかった。防波堤では8人の釣り人が投げ釣りをしていた。幕張の浜側の防波堤には、カワウが60羽、ユリカモメが50羽、ハシビロガモやオカヨシガモなど200羽が羽を休めていた。

 

水の中にいる鳥

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ウミアイサが波間に浮かんでいた

 

昨年暮れに検見川浜までやってきた時に1羽のウミアイサのメスを見かけたが、今回も1羽のメスが波間に浮かんでいた。その先に2羽のカンムリカイツブリが見え隠れしていた。ウミアイサは撮影できたが、カンムリカイツブリとの距離は100mも離れているので撮影はできなかった。テトラポットの陰に双眼鏡を覗いているバードウオッチャーがひとりいたが、いつも見かけるオナガガモやミユビシギは見当たらなかった。

 

岩の上にいる鳥

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ヤマガラが餌を探していた

 

15時に自宅に戻ってきた。5時間の散歩で歩いた距離は12.1km、歩数は18013歩だった。

 

出会った野鳥は、ヒヨドリ、モズ、オカヨシガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、オオバン、アオジ、カワウ、ハクセキレイ、ドバト、スズガモ、アカハラ、カルガモ、アオサギ、スズメ、ムクドリ、オナガ、キジバト、シジュウカラ、ハシボソガラス、コゲラ、エナガ、ユリカモメ、イソヒヨドリ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、ウミアイサ、カンムリカイツブリ、メジロ、ハマシギ、ヤマガラの32種類だった。

 

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