ウメとサクラの蜜はどちらが甘いか

 

木の枝に止まっている鳥

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ウメの蜜を吸いに集まるメジロ

 

 3月14日 晴れ

朝から空には雲ひとつない快晴で、日中には気温も上がると天気予報は伝えていたので、花島公園までのバードウォッチングに出かけた。花島公園に着いて野鳥観察用の水場に行くと、三脚を立てた4人のバードウォッチャーがいた。ウメの花をペットボトルに差して、野鳥を呼んでいるようだが、なかなかうまくいかないようだった。その姿を見て、長居は無用とすぐにその場を去り、カワヅザクラの咲く芝生広場にむかった。

 

ピンクの花が咲いている木

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カワヅザクラが満開だった

 

芝生広場に行くとカワヅザクラが満開だった。若葉も芽吹きだしており、微風に吹かれて花びらは散り出していた。花の蜜を吸いに来るメジロやヒヨドリをしばらく待つことにしたが、ヒヨドリの鳴き声は周りから聞こえてくるのだが、なかなか花には寄ってこなかった。1時間待ったが現れないので、100mほど離れた梅林のほうに向かった。

 

木の幹

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満開の梅林で寛ぐカップル

 

ウメも満開だった。すでに散り始めたものもあり、しばらく待つと10羽ほどのメジロの集団がやってきた。公園のあちこちで花が一斉に咲いているために、蜜を吸う野鳥たちも分散してしまい、なかなか想うところにやってこないのが実態だった。満開のウメの下にレジャーシートを敷いて、カップルがゆったり休憩していた。ほのぼのとするいい景色である。

 

花が咲いた枝

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ウメの蜜を吸うメジロ

 

ウメの花の蜜とサクラの花の蜜では、どちらが甘いのだろうか? その疑問をネットで調べてみると、一般的に花の蜜の糖度は5%〜15%という数値が示されているだけで、ウメ、サクラの個別の糖度は見つからなかった。しかし、実際に野鳥が集まってくるのを見ていると、サクラよりもウメの花の方が多いので、サクラよりもウメの蜜の方が甘いのだろう。

 

花に止まる鳥

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ウメの蜜を吸いに集まるメジロ

 

今回の野鳥観察で出会ったのは、オオバン、オカヨシガモ、カルガモ、カワウ、コガモ、ハシボソガラス、ホオジロ、アオジ、ウグイス、ヒヨドリ、ムクドリ、シジュウカラ、スズメ、キジバト、ドバト、メジロの16種類だった。

 

 3月20日 晴れ

花見川沿いの千本桜公園でカンザクラが満開となったので花見に出かけた。公園近くのスーパーで宴会用の缶ビールと日本酒、肴に握り寿司、焼き鳥、春巻き、ポテトサラダ、軟骨揚げを買い込んでサクラが咲いている場所に向かった。6本のカンザクラが濃いピンクの花を満開に咲かせていた。私たちは桜の木の下にレジャーシートを広げた。

 

ピンクの花が咲いている

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サクラの蜜を吸うスズメ

 

日曜日のため家族連れの人たちが次々にやってきて、桜をバックに写真を撮っていた。飲み始めてしばらくするとチチチチ、チチチチという鳴き声とともに数羽のスズメが蜜を吸いにやってきた。今回の花見は宴会を楽しむことは勿論のこと、花の蜜を吸いに集まってくる野鳥の撮影も目的にあった。早速、撮影することにした。スズメの嘴は太くて短いため、花の正面から花芯に嘴を入れても蜜壺まで届かないため、荒業で花の元を嘴で食いちぎり、茎から蜜を吸うのである。従って桜の木の根元に5弁の花びらのまま落ちているのがあれば、スズメの仕業なのである.

 

木の枝に止まっている鳥

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サクラの蜜を吸うヒヨドリ

 

スズメの撮影を終えてしばらく飲んでいると、今度はピーッピーッという甲高い鳴き声で2羽のヒヨドリが現れた。ヒヨドリも逆さまになりながらも花芯に嘴を入れて蜜を吸っている。野鳥たちにとっては甘い蜜は魅力的なのだろう。ヒヨドリがやってくると、スズメたちは一斉にどこかに飛び去ってしまった。

 

花に止まっている鳥

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サクラの蜜を吸うメジロ

 

 ヒヨドリの撮影を終えて再び飲んでいると、次にやってきたのは小さなチーチーチーという鳴き声の5羽から6羽のメジロの集団だった。メジロの動きは速いので撮影が難しいが、アクロバチックな姿が撮影できた。花の蜜を吸うために集まってくる野鳥は、今回撮影したスズメ、ヒヨドリ、メジロがほとんどで、他の野鳥は蜜を吸いに来ない。暖かな太陽を浴びながら、桜の木の下での宴会は2時間にわたったが、春の季節は花が咲き、それを眺めながら飲む酒も実に美味いものである。

 

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