陶芸は楽しいよ

 

 3月31日でNTTを退社し1ケ月が経過しました。4月から月曜日午前中は絵画教室、火曜日午前中は陶芸教室に通学しています。この項は陶芸について書きます。

 

陶芸教室の先生は桑原千恵子先生で年齢は67歳。私より5歳年長です。陶芸歴は40年でビヤ樽のような体型をしたとても活発で面白い先生です。陶芸教室は初級、中級、上級、講師級、という形で進んでいくようになっています。第1日目の4月5日に初級の6カ月カリキュラムをもらいました。私は7月に約1ケ月、パキスタンの山登りに行くので、とりあえず4月から6月の3カ月間をお願いしました。

 

20110510 ぐい呑完成何が作りたいですか?という先生の質問にたいして、ぐい呑みと片口が作りたいことを伝えました。偶然にも桑原陶芸教室の初級カリキュラムの1ヶ月目は玉つくりでぐい呑みになっていました。玉つくりという技法は、ろくろの中心に月餅のような形にした円柱形の粘土から形を作り出していく方法です。

 

 陶芸の一般的流れは、土練り(粘土を均一化する荒練り、粘土から空気を抜く菊練り)→成形→乾燥(半乾き)→高台作り→完全乾燥→素焼き→釉薬掛け→本焼き→完成、というふうに進んでいきます。作り始めてから完成まで約1ヶ月かかります。

 

初日から様々な陶芸道具の説明は実践を通じて教えて頂いています。先生は私の受講期間が3ヶ月と短いので特急でさまざまなことを教えてくれます。従って話の進み具合が段階的ではなく時にはジャンプしてしまうことがあり、漢字で書くとどのように書くのか、どういう意味なのか、と質問することも度々です。幸いなことに先生は、私は手先が器用で呑みこみが早く作成スピードが平均の2倍だと褒めてくれます。

 

20110510 片口作成中4月の1ケ月でぐい呑みは18個作成できました。その内の13個の本焼きが終了し5月10日に受け取りました。同じ粘土で作ったものでも掛ける釉薬によって出来あがってくる作品の色合いは異なってきます。写真に写っている右から、透明、灰釉、白萩、織部、黒天目、黄瀬戸、の6種類の釉薬を掛けて本焼きした13個のぐい呑みです。私はこの中で黒天目と黄瀬戸が手触り、右手に持った感覚がしっくりいって気に入りました。高台の裏には私が作成したことを表す「8」と「★」が印されています。

 

 火曜日の午前中教室には男性3人、女性4人が通っており、いろいろな話をしながら和やかな雰囲気です。5月になってからは片口の作成に入っています。作成中は無心になって粘土と会話できるのが良いところだと思います。生徒の中には7年目に入ったという方もいます。そういう方が作る作品は、なるほどなぁと感心させられます。私は出合った土の世界に少なくとも10年は付き合っていこうと思っています。自分で作った陶器を使っての晩酌や食事は楽しいものとなります。

 

        

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