野生動物

 

チベットの代表的な野生動物であるチベットカモシカ

 

チベットの代表的な野生動物はチベットカモシカです。ガイドのドルジさんが専用車で移動中に、ここら辺りにチベットカモシカが棲んでいますので、見つかるかもしれませんから窓の外を注意深く見ていてください。と案内をしました。

 

私は20分近く目を皿のようにして車窓に移り行く山肌や平原のなかにチベットカモシカの姿を探しましたが見つけることはできませんでした。よく考えてみると秘境に棲む動物が車の走る道路近くで見かけるとは思われませんでした。

 

今回のチベットの山旅に出かける前に『ココシリ』というレンタルDVDをツタヤから借りました。2004年に制作された中国映画で、内容はチベット高原北部のココシリという場所でチベットカモシカの毛皮が高級なため100万頭生息していたのが密猟により1万頭まで激減し、その保護に取り組むための有志によるパトロー隊の姿を実話にもとづき映画化したものです。

 

映画の内容はパトロール隊が密猟者を追い詰めていく行動に密着取材していた新聞記者の姿を通して、チベットカモシカのおかれている現状を描いたものですが、厳しい自然と困難な行動のなかでパトロール隊員は次々に死んでいき、最後にパトロール隊長も密猟者によって殺されてしまいます。その場に居合わせた新聞記者が同行レポートとして事実を報道したことにより反響を呼び、1年後にココシリは国家自然保護区に指定されたとのことです。

 

ガイドのドルジさんは密猟者は中国軍と回族だったと話し、現在チベットカモシカの生存数は5万頭まで回復しています、とのことでした。

 

地ネズミ(ナキウサギ)とスズメ目の野鳥

 

 休憩場所で体長20cm弱のモルモットに似た可愛い小動物が目に留まりました。すぐそばに穴がたくさん掘られているのが見えたので、その穴の中で生活しているようでした。ドルジさんに動物の名前を聞いたところ、地ネズミという答えが返ってきました。確かに穴の中に棲んでいるネズミのように見えるので地ネズミと言えなくもないのですが、耳は丸く尾が短い、のはネズミとは異なり北海道に生息するナキウサギだと思いました。ナキウサギの特徴は「短い四肢、丸い耳、短い尾をもつ」というもので、まさに目の前で穴に出入りしている小動物そのものでした。

 

私が今回の旅で出会った野生動物は、リス、地ネズミ、野生ロバ、カラス2種類、鳩、、オシドリ、スズメ目の小鳥4種類でしたが、広大な大地を元気に走りまわるチベットカモシカの姿を見てみたいと思いました。