チョ・オユー峰8153m
チョ・オユー・ベースキャンプ地
(左:チョ・オユー峰、右:チョ・ラプサン峰)
昨年(2015年)、ネパールのエベレスト街道を歩いてゴーキョ・ピーク(5483m)に登った時に、すぐ手が届きそうなところに見えていた山がチョ・オユー峰8153mでした。丸い雪の被さった穏やかな山という印象が残っています。今回はその山を反対側のチベット側から見るというものでした。
『日本百名山』を著した深田久弥さんは『ヒマラヤの高峰』:朝日新聞社という著書のなかで、チベット語でチョは神聖あるいは精霊を意味し、オユーのユーはトルコ玉すなわち宝石を意味し、オは何を意味するか分からないが、モは女性の語尾でチョモは女神の意味となる。チョモ・ユーをチョ・オユーと聞き間違ったのでないか、チョモ・ユーならば「トルコ玉の女神」となり、宝石のように美しく気高い女神の住む山ということであろうか、と述べています。
そのチョ・オユー峰に出会うためにホテルから専用車に乗ってベースキャンプ地まで行きました。道路は明確ではなく、ただ轍の残る台地を走っている感じでしたが、現在、ベースキャンプ地まで延びる道路を建設中でした。勿論、軍用道路ですが、ベースキャンプ地には中国軍の国境警備隊が常駐し写真撮影にも制限がかけられていました。
チョ・オユー峰は8000m峰のなかで一番容易に登れる山とのことですが、私たちがベースキャンプ地を訪ねたときは412張りのテントが設置されている、と国境警備隊員と話してきたガイドのドルジさんが話してくれました。確かに私たちがいた位置から見ると雪の被っていない前山を登り、左側の尾根を登っていけば頂上に達するルートが見て取れました。しかし、実際はなんといっても8000mのデスゾーンを超えている山ですから一長一短ではいかない山だと思います。
チョ・オユー・ベースキャンプ地にある茶房
ベースキャンプ地の標高は4800mでしたが、チョ・オユー峰方向からの風が強く吹きおろし、向かい風は著しく体感温度を低くさせ、ただ1軒建っていた茶房に入り込み、お茶を飲んで身体を温めました。ストーブの燃料は勿論、ヤクの糞を乾燥させた糞燃料です。あたたかかったなぁ〜 (^^♪