水墨画講座修了作品展

 

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水墨画講座修了作品展示(私の作品は右の2枚:実りの秋、牡丹)

 

 昨年31日の『ちば市政だより』に「平成26年度いきいきプラザ高齢者福祉講座」の受講者募集が掲載された。回数・期間は基本が16回で4月〜3月の1年、8回が4月〜9月の前期、というもので各区のいきいきプラザで募集する講座内容と募集人員が書かれていた。受講生は千葉市内在住の60歳以上を対象とし、授業料は高齢者福祉講座という千葉市の高齢者対策事業として実施されるので無料である。私が住んでいる花見川区の募集内容を確認すると講座数は31種類だった。受講できるのは1講座なので、私は内容を確認し24名募集している水墨画講座に申し込んだ。申込人数が募集人数を越えた場合は抽選となると書かれていたが、3月25日に当選結果がメールで通知された。私は趣味として、水彩画、色鉛筆画、クレパス画などは描いているが、水墨画というのは描いたことがなかった。私が水墨画を体験してみようと思ったのは、墨の濃淡だけで描く画に色を付けて墨彩画を描こうと思っており、そのために水墨画の技術を習う必要があるからであった。水墨画本来の流れからすれば墨の濃淡だけで描くのが当然であろうが、江戸時代を遡っても彩色した水墨画は結構描かれているのである。水墨画を習うチャンスがあったら勉強してみたいと前々から思っていたのである。

 

 講座開催場所の千葉市花見川いきいきプラザは、ごみ焼却場に併設されている建物で花見川区でも辺鄙なところにあり公共交通手段はバスのみである。それも1時間に1本という状態なので講座開催場所までの往復が大変であった。水墨画講座は4月15日に開講式、用具と学習の説明、講師の紹介、受講生の自己紹介があり、8月の夏休みをのぞいて1ヶ月2回のペースで1月20日の閉講式まで16回の実施計画であった。1回目の開講式に講座役員として部長、副部長、会計の3役を受講生が自主的に決める段階になると会計と副部長は決まったのだが、部長がなかなか決まらなかったので私が手を挙げて1年間の講座部長をすることになった。

 

 講師は早瀬律子先生で年齢は70歳を超えているように見えるが大変明るくサバサバした性格の方で、水墨画を始めて20年という経歴を持ち、水墨画講座も2004年から担当しているというベテランの先生だった。講座は四君子といわれている、蘭、竹、菊、梅を描くことから始まった。使う筆は太筆が1本のみであった。2時間の講座のなかで描く対象のポイントを先生が示したあとは各自が描き、それを一人ひとり先生が見ながら訂正点や改善点を指摘していくという形で進んでいった。そして必ずその日で扱った対象を次回までに作品として仕上げてくるという宿題が課せられた。対象として扱ったのは、蘭、竹、菊、梅、枇杷、紫陽花、野菜、秋桜、葡萄、栗、柿、木々であった。それらを描く中から墨の濃淡の調墨と運筆を各自が取得していくことにあった。筆の持ち方から始まり、薄墨の作り方、濃淡の出し方、筆の腹の使い方、などを一つひとつ教えてもらった。

 

 講座受講生は4月15日の出発時は20名が在籍していたが、講座の進行とともに1人退会、2人退会というふうに櫛の歯が欠けるように徐々に減り、1月20日の閉講式当日の出席者は11名であった。16回の講座の中で実際に筆をとって描いたのは12回であった。終盤になると自分で描いた作品の中で修了作品展に掲示するものを選んで裏打ち、額装という授業があった。いずれも初めての体験であった。私は今まで和紙に描いた場合は、インターネットで検索した知識によって自己流に裏打ちをしていたのだが、実際に裏打ちの作業を目にしたことによって、なるほど・・という具合に納得することが多かったのである。額装にしても同様であった。

 

 講座修了作品展は2015年1月31日〜2月1日の2日間で開催された「平成26年度 花見川いきいきプラザフェスティバル」内で展示された。フェスティバルには5講座、31同好会を合わせて36団体が作品展示をし、7講座、16同好会を合わせて23団体が学習発表会を行った。私たち水墨画講座の作品展示場所は2階の多目的ホールの入り口を入って最初の場所だった。事前に16作品が展示できるように大型パネル4枚を事務局に要望していたが、都合がつかずに作品展示できない人が4人出たので、実際に作品展示した人は9名だった。展示は1人1作品が基本なのだが展示パネルに空きスペースを作っても寂しいので、みんなで相談した結果1人2作品を掲示することになった。作品を展示した場合、見学者から展示作品や講座内容の質問が出た場合の対応として両日ともに午前午後で2人ずつの当番を決めて対応した。私も1日目の午後を担当したが、私が担当した3時間の中でも3人の方から質問を受けた。

 

 水墨画講座修了作品展も終わったので一区切りついたことになるが、水墨画にたいする基礎的なことを講座で教えてもらったので来年度からは同じ場所で「いきいき水墨画同好会」に入り水墨画を続けていくつもりである。同好会の年次総会が3月3日に行われるので今年度一緒に学んだ4名の仲間とともに合流する予定である。

 

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