幕張水墨画同好会展
狐塚(冬)
3月2日〜27日まで千葉市立幕張公民館で幕張水墨画同好会会員の水墨画展示を開催中です。現在の同好会会員は16名で、毎年3月に会員の作品を幕張公民館2階に展示しています。会員は自分の作品の中から1点ないし2点を選んで展示します。私は「狐塚(冬)」と「ガンドルン村」の2作品を出しました。
歌川広重『名所江戸百景』のうち「大晦日の狐火」
「狐塚(冬)」は浮世絵の歌川広重の『名所江戸百景』の作品のなかの「王子・大晦日の狐火」から発想を得て、春夏秋冬の4季シリーズとして描いているものの1枚です。昨年夏の千葉県立美術館で開催された千葉市水墨画同好会連合会展には「狐塚(秋)」を出品しました。今回の作品は葉っぱをすっかり落としてしまった樹が降り積もる雪のなかに佇む姿を描きました。墨彩画の作品ですので、水墨画で描いたあとに水彩絵の具で着色して作品を完成させます。この絵を見た人からは好評な言葉をかけてもらっており、夏の展示会への出品を薦められています。
ガンドルン村(ネパール)
ガンドルン村は2013年11月にアンナプルナ・トレッキングでネパールを訪れた際に宿泊したロッジからみた光景を描きました。お寺の向こうにアンナプルナ・サウスが聳え、天空に満月が掛かっています。ロッジは若夫婦が経営しており、1才くらいの女の子がいました。ネパールには沢山の民族が住んでいますが、このあたりのネパール人は日本人によく似ていますので、話す言葉は分かりませんが態度や笑顔に親近感を感じます。
この時のトレッキングでは現地ガイドでポーターのまとめ役であるサーダーの奥さんがトレッキングを開始した直後に急死したため、サーダーは急遽自宅に引き返し、代わりのサーダーとしてやってきたのが今も友達となっているパトナです。パトナは幕張の私の自宅にも泊まりに来たことがあります。パトナと出会った時、彼は独身でしたが、その後に結婚し幸せな生活をしているようです。パトナの結婚のお祝いには私が造った夫婦湯呑みをプレゼントしました。パトナとは今でもFacebookなどで近況のやりとりをしています。
同好会会員の年齢は92歳〜65歳くらいで平均年齢は75歳くらいですが、2週間に1度幕張公民館に集まり、和気藹々のうちに墨絵を楽しんでいます。趣味を持つということは人生を少しだけ豊かにしてくれると思います。毎年7月には千葉県立美術館での千葉市水墨画同好会連合会展への作品展示も予定されています。