文句なしの快晴
日本最大のウィンターリゾート志賀高原
快晴の横手山山頂
1月26日 曇りのち吹雪
今回の志賀高原スキーツアーの参加者は諸事情により今までで最小の3名だった。身体がまだ健康体に戻らなかったひと、子どもの教育費のため諦めたひと、年齢による身体機能が劣化したひと、などそれぞれ参加できなかった理由は異なるが、長い人生の中ではさまざまなことが起きてくるので、その時期を乗り越えれば再び一緒に滑ることもあるだろうと少人数だから中止するのではなく継続していることが必要と考え、予定通り『日本最大のウィンターリゾート志賀高原』で思いっきりスキーを楽しんだ。
JR八王子駅前に8時半に集合し上信越自動車道から志賀中野有料道路を通って高天原温泉のホリディ・プラザ・ホテルに到着したのは12時半。早速、スキーの準備を整えてゲレンデに飛び出した。高天原ゲレンデでは高校生のスキー教室を行っていた。タンネの森、一の瀬ファミリー、一の瀬ダイヤモンドの各スキー場を通り焼額山スキー場に足を伸ばした。気温はマイナス14℃だった。焼額山には第1、第2の2つのゴンドラが架かっておりコース距離も長く滑りやすい。1998年の長野オリンピック冬季大会の時にはアルペンスキー回転とスノーボード大回転の会場となった場所だった。
日曜日の午後のためボーダーやスキーヤーの数も少ない。16時半までの3時間を休みなく滑った。滑り出した時は曇り空であった空模様は時間が経つにつれて風が増し雪も加わり終には吹雪状態となった。週間天気予報はスキーに来ている間は雪マークが出ていたので今回の天候は期待していなかったが初日から吹雪の洗礼を受けると気持ちもめげてくる。吹雪に吹かれほうほうのていでホテルまで戻り温泉にじっくり浸かる時の解放された気分は本当に天国だ。更に湯上りのYEBISUビールが幸福感を増す。
1月27日 快晴
2日目は雲ひとつない快晴であり昨日の吹雪が信じられない。8時59分発のスキ―シャトルバスの始発に乗り込み横手山スキー場を目指した。いつもは「ほたる温泉」の硯川で下車するのだが、今回は陽坂の横手山スキー場までバス路線が延びたので終点まで乗っていった。乗車時間は1時間10分かかり横手山は志賀高原スキー場の一番はしにある。降った渋峠は長野県と群馬県の県境だ。
標高2307mの横手山は志賀高原では一番高い山だ。当然のこと見晴は最高で岐阜の北アルプスを始めとし甲信越の山々がぐるり360度見渡すことが出来る。この日は全ての山々が白く輝き実に見事だった。当然のこと富士山も雪の山頂を覗かせていた。横手山山頂には4基のパラボラアンテナが設置されていたが、その内の2基は現在撤去中であり来シーズンには姿を消すだろう。また、今シーズンからスターバックスコーヒー店がリフト山頂駅の2階にオープンしコーヒー党には嬉しいようだ。
渋峠エリアコースは斜度もきつくなく快調に滑ることが出来るが、なにせ気温が低すぎてリフトに乗っている時など耳が痛くてたまらない。寒すぎるのでシベリア犬が飼われている横手山山頂ヒュッテに入って昼食にした。メニューから生ビールとボルシチセットを頼んだ。手作りパンが有名の山頂ヒュッテだけあってパンがとても柔らかく美味しい。勿論、煮込んだボルシチも美味かった。
手作りのパンが美味しい山頂ヒュッテの看板
私たちが食事中にザックを背負った10人ほどの集団が小屋に入ってきた。スキーではなく雪中トレッキングを行っているようだ。その人達とは話をしなかったが冬季のハイキングコースは全て雪に覆われているためコースを知った熟達者の先導がないと遭難の危険性があるだろう。それにしても快晴の日の冬季トレッキングは夏山とは異なった素晴らしさが体験できるだろうと思った。昼食後は横手山スキー場の新雪を滑り、熊の湯スキー場に移った。ここからの眺めも素晴らしい。北アルプス連山の山名を記入した説明写真が掲示されていたので私達が夏山で歩いた数々の山を確認できた。今回は横手山にも熊の湯にも高校生の団体はおらず実に静かなゲレンデだった。
熊の湯発14時03分のスキーシャトルバスに乗りジャイアントスキー場に向かった。蓮池で降り途中にあるロープトーを利用しようと思ったが、あいにくロープが外れてしまい修理中だったので利用することが出来ず残念だった。ロープトーの距離は50mほどだがスキー靴で斜面を登るのは結構きついものがある。ジャイアントスキー場でも滑る人は数えるほどしかおらず閑散としていた。ここは午後には日陰となるスキー場なのでゲレンデ状態はあまり良くない。2本滑ってホテルの喫茶室に入ってブルーベリーケーキとホットワインを味わった。ブルーベリーを掛けたケーキがねっとりしており非常に美味かった。ワインは田舎の葡萄ジュースにアルコールを混ぜたような素朴の味がしたが冷え込んだ身体には喉元を過ぎる温かさがなんともいえない快さだった。帰りは西館山スキー場を滑って高天原に下ればホテルの前に出た。高校生の集団も16時過ぎにはホテルへと帰りゲレンデに静かさが戻っていた。
1月28日 快晴
2日連続して快晴だった。今まで何度となく志賀高原スキー場を訪れているなかで連続した吹雪の記憶はあるが連続して快晴の記憶はない。朝一番に寺子屋スキー場を目指したが、やはりスキーヤーは数えるほどしかいない。高校生グループも技術が上と認められないとこられないので今回は1グループいただけだった。圧雪車で雪面の凸凹を均したフラットのゲレンデを気持ちよく滑る。右、中央、左と3面のコースを滑り、初日に滑った焼額山に転進する。焼額山は滑りやすいゲレンデだ。2本滑ったあと一番奥の奥志賀高原スキー場に移る。移動は平坦な連絡コースを歩かなければならないので少し疲れる。
焼額山ゴンドラは西武カラーだ
奥志賀ゴンドラ下のコースを気持ちよく滑るが実に長いコースなので途中で立ち止まってコース確認をしながら滑った。難しいところはなく気持ちよく滑ることが出来る。喉が渇いてきたのでレストハウスに入りハーゲンダッツのストロベリーアイスとガーリックトーストを注文した。両方共に美味かった。私は甘いパンよりも辛いパンのほうが好きだ。
昼食は焼額山スキー場の下にあるラーメンを食べることになり再び焼額山スキー場に戻った。ここでもやはり最初は生ビールを注文し併せて餃子と味噌ラーメンを頼んだ。奥志賀スキー場はボード滑走禁止のためレストハウスは年配者ばかりだったが、焼額山スキー場はボーダーが入るためラーメン屋にも若者の姿が目立つ。隣の席に「I LOVE 下総中山」と書かれたTシャツを着た若者がいたが、思いっきりローカル色を出して地元の千葉県を宣伝しているのだろうなぁと思った。
午後は再び寺子屋スキー場に戻り数本滑ったあと、東館山スキー場で遊び、ブナ平スキー場を滑り降り、西館山スキー場を登り、高天原マンモススキー場に戻った。人影が少なくなったマンモススキー場はスピードが出せる。体勢を低くし滑走する。私がホテルに引き揚げた後も吉原は滑り足りないといい佐藤さんと一緒に滑っていた。
1月29日 快晴
朝風呂に行く途中で見上げた明け方の空に三日月が出ていたので快晴かなと思っていたら3日連続の快晴である。今日は帰宅なのでスキーは滑らずに今週土曜日から出かける尾瀬岩鞍のロッヂさんらいず宛てに宅急便でスキー用具を送った。2日間自宅に滞在したあと尾瀬岩鞍〜石打丸山と続く8日間のスキーツアーだ。
“ぽんぽこの湯”の狸6態
昨年は病原菌が検出されたとのことで営業を停止していた「ぽんぽこの湯」が今年は営業しているので入りに行った。入湯料は500円である。第3セクター方式の日帰り温泉なので料金が低く抑えられているのだ。大広間の障子を開けると、斑尾山、妙高山、飯縄山の3山が大きく眺められる。その白く輝く山々を眺めながら風呂上がりの一杯を楽しんだ。