最後の侍マラソン大会

 

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Bブロックスタート地点の3人

 

2023年5月14日、第2日曜日の母の日に『第49回侍マラソン』が日本マラソン発祥の地である群馬県安中市で開催された。今回も峠コースは中止され、関所・坂本宿コースの20.15kmのみとなり、参加募集人数は1500名であった。そのなかで実際にエントリーした人数は、当日配布された大会パンフレットによると男女合わせて1116名となっていた。その参加者の8割ないし9割が仮装で出場するという侍マラソンは、正式には『安政遠足・あんせいとおあし』と呼ぶものである。

 

鬼滅の刃グループ

 

大会にエントリーする時の完走予想タイムは自己申告制である。その申告した速さ順に Aブロック、Bブロック、Cブロック、Dブロックの4つに分かれ 私の申請した2時間30分の完走予想はBブロックで、ゼッケンナンバーは「B474」番であった。仮装して侍マラソンに出場するのは21回目だった。

 

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阿佐ヶ谷姉妹

 

昨年は左脚の坐骨神経痛のためエントリーはしたものの出走を中止したのだが、今回も2月のスキーで転倒した時に右膝内側の靭帯を痛めており、それに加えて昨年3月から悩まされている左脚の坐骨神経痛の回復具合が芳しくなく、年明けの1月から今回のレースに向けて1週間に1度はジョギング練習で5kmの距離を走っていたのだが、練習状況から考えても20.15kmを完走する脚力はなかった。

 

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銀河鉄道999

 

 左脚の坐骨神経痛は昨年3月から痛みが強くなり、近くの整形クリニックを受診し、レントゲンやMRI撮影で骨の異常や神経の異常は見つからず、「脊柱管狭窄症ではないか?」と医師に訊いたが、医師は否定し、高齢化による経年劣化との結論だった。そのご薬療法、理学療法士による整体、運動療法によるストレッチや筋肉の強化を1年間続け、はりきゅう整骨院にも9か月通院したこともあったが状況は芳しくなかった。

 

大谷さんを乗せて

 

前日の13日の土曜日から降り出した雨は日曜日になっても降ったり止んだりの状況で、空は鉛色の雲に覆われていた。侍マラソンには21回目のエントリーだが初めての雨である。7時に受付を済ませ8時のスタートを待っている間にも雨が落ちていて止みそうにもなかった。今回一緒に走る幼友達の武者や甥の一騎とも話し合って、このまま雨が降っているようならばスタートはするものの1km走ったところの交差点でリタイアすることを決めていたので、本部席に行き記録計測用のチップを返納した。このゼッケン番号入りのチップを返納し忘れると2000円の追徴金を払うのである。

 

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デビルマンの仮装は凝っていた

 

会場内の選手たちはそれぞれの仮装に趣向を凝らし、ラムちゃんグループ、ゲームの主人公のマリオ、大河ドラマの徳川家康、大人気の大谷翔平、デビルマン、サザエさん、セーラームーン、クレオパトラなど多彩だった。完走記録はさておいて、大会参加者のそれぞれが想い想いの仮装で個人やグループで楽しんでいることが伝わってきた。スタート時の気温は12℃であり、日中の最高気温も14℃までの予報が出ており、おまけに雨が降って実に肌寒い気温の中のレースとなっていた。スタートして間もなく私たちは予定通り1kmでレースを棄権した。

 

建物の前の広場にいる人々

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侍マラソンのスタート地点

 

棄権したあとで仮装姿から普段着に着替え、場所を松井田下町の10km地点に移して走ってくる仮装ランナーを応援した。そのなかで88歳の米寿のかたが侍姿で走っていたのにはビックリした。30分ほど応援したあとゴール地点の『碓氷峠の森公園くつろぎの郷』に移動した。途中で小中学校の幼馴染のみどりちゃんが坂本宿の自宅前で応援しているので、4年ぶりの再会を喜んだ。毎回みどりちゃんは手作りの美味しい赤飯をお土産として渡してくれる。本当にありがたい友達である。

 

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ゴールしたラムちゃんグループ

 

ゴール地点の『くつろぎの郷』には「峠の湯温泉」があり、10時のオープンと同時に温泉に入った。安中の武家屋敷前が8時のスタートで、2時間後にはゴールした選手たちが続々温泉に入ってきた。ひと風呂浴びたあとは11時から食堂がオープンしたので、枝豆をつまみに生ビールを甥の一騎と共に味わった。侍マラソンへの参加は75歳の今回が最後となるだろう。今回の侍マラソンは途中棄権のために完走記録はなかったが、応援を含めて仮装レースとしての雰囲気を十分に味わえた大会だった。昼食はおぎのやの元祖『峠の釜めし』を久しぶりに味わったのである。

 

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