カワヅザクラの下で
蜜を吸うメジロ
3月13日 木曜日 晴れ
花島公園の芝生広場にあるカワヅザクラが満開だと想い、その花の蜜を吸うメジロやヒヨドリを観察・撮影するために出かけた。花見川沿いを自転車でゆっくり走っていくと、冬は褐色だけだったヨシの間に、ネコヤナギの枝から控えめながら緑の芽が出だした。
ウグイスが梢でさえずっていた
ウグイスが梢でさえずっていた。前の枝が邪魔をしてなかなかウグイスに焦点が合わないのがもどかしい。美しい声で鳴くウグイスは実に地味な色をしている。うぐいす豆という煮豆が黄緑色をしているため、ウグイスも黄緑色をしていると勘違いしている人が多いが、ウグイスの色は緑がかった薄茶色をしているのである。そのウグイスのオスがメスを呼び込むために縄張り内で高々さえずっていたのである。普段はスマートな体形をしているウグイスだが、さえずるときは下腹と喉が膨らみ、結構不格好な体形で絶叫しているのである。彼女を獲得するために全力投球している姿には頭が下がるのである。
菜の花畑が広がっていた
花島公園までやってくると、花島小学校の生徒たちが蒔いた菜の花が育ち、黄色の絨毯となっていた。半月前はまだ数本しか花がついていなかったが、ずいぶん黄色の花が拡がっていた。花島小学校は公園の近くなので課外授業でやってきて、自分たちが蒔いた菜の花を見ることだろう。
満開の桜の下で
カワヅザクラが咲く芝生広場に向かって階段を登っていくと、騒がしいヒヨドリの鳴く声が耳に届いた。芝生広場には4本のカワヅザクラが植えてある。芝生広場まで登ってみると花は予想通りに満開だった。ヒヨドリが蜜を吸いながら枝から枝へ移るたびに花びらが舞い落ちていった。
蜜を吸うヒヨドリ
ヒヨドリのなかにも了見の狭いのがいて、自分が吸っている花のそばに他のヒヨドリがやってくると、ムキになって追い払うのである。花はたくさん咲いているのだから、そんな了見の狭いことをせずに、お互い譲り合いながら密を吸えばいいと想うのだが、そうはいかないのが野鳥の世界なのだろう。
蜜を吸うヒヨドリ
ヒヨドリの観察と撮影を終えたあと、メジロが現れるのを柿ピーとソーセージをツマミにレモンサワーを飲みながら待つことにした。今日は風もなく穏やかなので散歩をする人が多い。芝生にシートを広げて寛いでいるグループもいる。花島公園でカワヅザクラが咲いているのは1カ所だけなので、桜の下に来てはスマホで写真を撮っていく。
蜜を吸いに来たメジロ
サワーのあとはウイスキーの水割りを飲みながらメジロがやってくるのを待っていると、1時間ほど過ぎたころにヒヨドリが静かになったのを見計らってメジロの鳴き声が聞こえてきた。しかし数羽のヒヨドリがまだ蜜を吸っているため、メジロは用心してなかなか花に近づかない。そのうち2羽のメジロが意を決して枝に舞い降りた。
蜜を吸うメジロ
すぐさまヒヨドリが追い払いにかかった。そういうのを2度3度やっていくうちにメジロの方も大胆になってきて、やがて4羽5羽のメジロがやってきた。メジロはヒヨドリに追われながらも、枝から枝へ移りながら蜜を吸うのだった。面白いことにメジロがメジロを追い払う姿も度々見かけるのだった。弱い者同士仲良くやりなよ。
蜜を吸いにきたヒヨドリ
今日出会った野鳥は、ヒヨドリ、コガモ、キンクロハジロ、ハシボソガラス、カイツブリ、オオバン、ホシハジロ、カワセミ、ヨシガモ、キジバト、カワウ、ウグイス、バン、ホオジロ、ムクドリ、コジュケイ、カルガモ、ハクセキレイ、メジロの19種類だった。