親は子どもになにをしてやれるか

 

                                             PTA会長 岩井 淑 

 

 PTA会長の岩井です。

今年の干支は申です。申年生まれの人は、好奇心が強く、生き方も積極的で他人に指図されることを嫌いますが、的確に相手の気持ちを読み取ると言われています。保護者のみなさんの中には今年24才になられるかたはいないと思われますが、36才、48才、60才になられるかたはおられると思います。申年生まれでない人も含めて好奇心の強い積極的人生と、余裕があり思いやりが持てるような一年を送りたいと思います。

 

親は子どもたちにどのようなことをしてやれるのかを考えた場合、年令に応じたさまざまな実体験をさせたり、ピアノや書道などの稽古ごとや地域のサッカーや野球のクラブ、あるいは進学塾などへ通わせることなどがすぐに思いつくところですが、最も重要なことは、これから子どもたちが大人となり自ら働き生活していくうえで子どもたちが将来どのような仕事に就くのかの選択肢を早い段階で考える契機を提示してやることではないかと思います。それに最適な本が昨年末に幻冬舎から出版されました。作者は芥川賞作家の村上龍で『13歳のハローワーク』という題名です。


 この本は子どもたちが職業を選択するに当たり514種類の職業を紹介し、自分の好きな興味を持っていることを将来の職業にするにはどのようなことをしていったらいいのかが書かれています。13歳といえば中学1年生です。その段階から将来の職業についてのイメージをはっきり持ちながらその実現に向けて努力をしていくというものです。

私が働いているNTTもそうですが最近の就業環境は各方面でリストラの嵐が吹き荒れ、終身雇用制・年功序列賃金体系が崩れ、成果主義が激しく求められる形に移行している中で、自分の好きな仕事に就くことが出来たならどんなにか幸福なことでしょう。

                                               2004年1月

 

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