やはり白鵬は強かった
勧進大相撲土俵入り
大相撲5月場所が両国国技館で開催されていたので千秋楽観戦に出かけた。大相撲は1月・5月・9月は東京場所、3月は大阪場所、7月は名古屋場所、11月は九州場所というふうに奇数の月に開催されている。
親父が生きていた頃は前売り券の発売前日に会社を終えると現在の両国国技館ではなく蔵前国技館に駆けつけ、そのまま徹夜で前売り券購入者の列に並ぶのが常だった。徹夜で並んでも一人で買える枚数は枡席1個分の4枚までで一度買い込んだチケットは例え日にちを間違えて買った場合でも変更は出来なかった。現在は前売り開始日からインターネットで購入でき、席の指定も可能となっており、毎年のように徹夜で並んで買った頃が懐かしい。
群馬で生活している87才のお袋が親父にたがわず相撲が好きなので、インターネットで前売り券を購入し今年は1月場所に続いて5月場所も国技館に足を運んだことになる。枡席は大人4人が座ると窮屈なため最近はもっぱら2階の椅子席を購入して観戦することにしている。
今年の千秋楽の楽しみは、横綱白鵬が前日14日目に13勝全勝同士で大関・稀勢の里とぶつかり、白鵬が力相撲の末に勝っているので、そのまま結びの一番に勝利し15勝全勝優勝をするのか、はたまた稀勢の里が1敗を堅持し結びの一番で日馬富士の頑張りで白鵬を負かし、優勝決定戦に持ち込まれるのかどうかに興味があった。
結び前の稀勢の里対琴奨菊の一戦では稀勢の里の闘志に期待したのだが前日の戦いに敗れた稀勢の里は緊張の糸が切れたように全くいいことなく敗れ去った。この時点で白鵬の歴代3位となる25回目の優勝は決定し、興味は15勝全勝優勝ができるかどうかに移っていった。今場所を最後に引退する木村庄之助が裁く結びの一番は、立ち上がり、がっぷりよつ相撲となり難なく白鵬の寄り切りとなり、大相撲初となる全勝優勝10度目となった。やはり白鵬は強かった。
2000年、15才の時に6人の仲間とモンゴルからやってきた本名ムンフバーティーン・ダヴァジャルガルは身体が小さすぎ、どこにも受け入れる部屋がなく帰国前日に情けで宮城野部屋に拾われて以降、着実に成長し2007年に第69代横綱に昇進。小さな子どもだった白鵬は大横綱への道を突き進んでいる。横綱になってから既に6年を経過しているし、横綱は負けが込めば残りは引退があるのみだ。しかし、私はまだまだ白鵬の時代が続くと思っている。怪我をせずに大横綱の道を進んで欲しいと思う。