青く綺麗なネモフィラの花
450万本の花咲くネモフィラの丘
夫が旅行会社から送られてきたパンフレットを見ながら問いかけてきました。
「連休に日帰りバス旅行でネモフィラを見に行かないか?」
「ネモフィラって何?」
「真っ青の花が丘いっぱいに咲いている写真を見たことないかなぁ? 茨城県のひたち海浜公園に咲いている花だよ。まだ一度も見たことないから見てみたいんだ。4月29日の祝日に幕張から出発するコースがあるから丁度いいと思ってね。29日は何か予定が入っているの?」
私は手帳に書き込まれた予定を確認すると空いていたので、夫がすぐにネットで申し込みました。
4月29日、当日は運良く晴れていました。7時40分発のバスに乗り込むと連休のため小学生を含む家族連れで満席でした。添乗員さんは60歳代と思われる髪の毛が薄くなった小太りのおじさんでした。今回の日帰りバス旅行は3つの花を見るコースが設定されていました。1番目はひたち海浜公園の450万本が咲き乱れるネモフィラの丘、2番目はキリシマツツジが咲く水戸偕楽園、3番目は日本一の広さで芝桜が咲く市貝の芝ざくら公園を順次回り、昼食には常陸釜飯御膳が付くというものでした。旅行代金は大人で5990円です。
大型観光バスは常盤高速道路から北関東自動車道に乗り入れ、ひたち海浜公園出口インター直前までは実にスムーズに走っていましたが、出口から駐車場入り口までが大渋滞で1.8kmの距離に1時間かかる状態でした。天気が良かったのでマイカーを含め一斉に観光地に出かけた家族連れでいっぱいなので仕方ないのかな、と思いましたが、帰りの高速道路も渋滞に巻き込まれるのだろうなぁと覚悟しました。
ひたち海浜公園の西口翼のゲートを入ったところで添乗員さんの説明を聞き、公園内は自由散策となりました。私と夫は入り口でもらった公園内地図を見ながら一直線にネモフィラの丘を目指しました。入り口から10分ほど歩いて目的の丘に到着しました。林の中を歩いている時から真っ青の花咲く丘が目に飛び込んできました。丘全体が花に包まれていてとっても感動しました。丘に遊歩道がありましたがアリンコの行列のように人もたくさんいました。私たちはネモフィラを背景に写真を撮りながら丘のてっぺんに向かいました。ネモフィラの鐘が頂上近くに設置されており、その鐘を鳴らすための行列もできていました。
頂上からは海が青く輝いているのが見えました。綺麗だったです。春の風に大きく泳ぐ鯉のぼりも清々しく感じられました。丘の周りを取り囲む芽吹いたばかりの木々も緑が柔らかくとても新鮮に感じられました。公園内の1時間半の散策時間もあっという間になくなり、集合地点に戻る途中で公園内限定販売のクリーム入りメロンパンを買いました。一つ200円でしたがとても美味しいメロンパンでした。
水戸ドライブインで「常陸釜飯御膳」のお昼ご飯を食べたあとに偕楽園に向かいました。水戸ドライブインの駐車場に水戸黄門様御一行で助さん格さんが黄門様と記念写真のサービスをしていました。私と夫も写真を撮らせてもらいました。私が刀を、夫は三つ葉葵の印籠を持たせてもらいました。今回のバス旅行の思い出のひとコマになりました。
私は梅で有名な水戸偕楽園には友達3人連れで来たことがありました。夫も訪れたことがあると言っていました。桜の季節はすでに終わって園内では藤の花とツツジの花が咲いていました。特に真紅のキリシマツツジの花が見事でした。好文亭にも190円の入館料を払って見学しました。3階の広間からの眺めは素晴らしかったですね。3年前の東日本大震災の地震であちこちが被災したようで復旧状況も写真で展示されていました。
偕楽園の出入り口に茶店があり、夫は喉が渇いたとビールに手を伸ばしましたが、気が変わったのか日本酒のワンカップを飲んでいました。600円は少し高いと思いましたが観光地なので仕方ないかなと思いました。集合時間にあわせて戻ってきた駐車場の出入り口近くに黄門様の銅像が建てられていましたので、黄門様と同じポーズをとって写真に収まりました。結構大きな銅像なのでちょっとビックリでした。千波湖の周りをジョギングしている人や池の魚を捕ろうと網とバケツを持っている中学生グループとか休日ならではの光景が目にとまりました。
3番目の目的地は市貝の芝桜公園でしたが、バスは随分山の中に入っていく感じでした。添乗員さんは芝桜公園以外は何もない所です、と説明していましたが、本当にのんびりしている田園風景の中にある公園でした。
4月13日から5月12日までの1カ月間に芝ざくらまつりが村おこしのイベントとして開かれており、臨時駐車場もたくさん設置されていました。広場にはテントが設営され、地元のお土産や食べ物、飲み物が売られていました。夫はビールと日本酒、鮎の塩焼き、焼きそば、ニラコロッケを買い込み帰りのバスの中で一杯やりながら楽しんでいました。
旅行会社からお土産に「水戸納豆」と「マスクメロン」が一人ひとりにプレゼントされました。帰りの高速道路は東北自動車道で帰ってきましたが、予想したように渋滞に巻き込まれ幕張に到着したのは21時40分でした。時間はかかったものの自宅近くからバスに乗降でき、昼食とお土産が付き、花の名所を3カ所回って6000円弱で1日楽しめるというのは得な旅行だと思いました。これからも夫とともに楽しみたいと思います。