私は花が好き、蜜が好き

 

ウメの蜜も好きなメジロ

 

 2月16日 晴れ

 ウメの蜜を吸うメジロを撮影していると、後ろから若い女性が「あの鳥はウグイスですか?」と聞いてきた。私は「ウメにウグイスは来ませんね。あれはメジロです。」と答えた。女性は更に「小さくて可愛い鳥ですね。」と続けて、スマホを出して写真を撮っていた。

 

私は蜜が好き

 

 メジロがサクラの花にやってきた。花の時季になると1羽ではなく、雄雌のつがいでやって来ることが多い。1羽が隣の木に移ると、残りの1羽もすぐに移っていく。私には同じように聞こえるチィーチィーという小さな鳴き声で、お互いの意思疎通をしているようだ。メジロの鳴き声が理解出来たら素晴らしいと思うのだが。

 

嘴を真っ黄色に染めたメジロ

 

 嘴を花粉で真っ黄色に染め、キョトンとした表情のメジロだ。花から花へ移りゆくメジロは、一瞬後には隣の枝に移っていった。1/1000秒という高速シャッターで連続撮影をしているので、時には面白い表情が撮れる。カメラの高機能化によってアマチュアでも、このような写真が撮れる時代になってきている。

 

蜜を吸いにきたヒヨドリ

 

 ヒヨドリも花の蜜が好きだ。冬の間はツバキの花の蜜を吸っているが、春になるとサクラの花に寄ってくる。ここでも横暴の性格は遺憾なく発揮されている。ヒヨドリがやって来ると、翼の音を聞いただけで、それまで楽しんでいたメジロたちは一斉に飛び去ってしまう。

 

ミツバチ・マーヤは花が好き

 

ミツバチが菜の花の蜜を吸っていた。体が小さいのでニホンミツバチのようだ。セイヨウミツバチに比べてニホンミツバチは体が一回り小さい。ミツバチは3秒と同じ花に留まっていない。花の種類によって蜜壺の大きさが違うので、花に留まっている時間も違ってくる。すぐに移動してしまうので、望遠レンズでピントを合わせる前に次の花へと移動する。とても写真に撮りづらい。撮影した写真を見るとミツバチは、顔じゅうを花粉で黄色く染めている。菜の花にとっては受粉できるので、お互いにWIN-WINの関係なのだ。

 

ミツバチ・マーヤは蜜が好き

 

 小学生のころ菜の花が咲き出すと、学校の行き帰りに菜の花畑に入ってミツバチの蜜を吸った。どういう蜜の吸い方をするかというと、手のひらで蜜を吸っているミツバチを挟むように叩くのだ。するとミツバチの吸った蜜が手のひらに残る。その蜜を舐めると、とても甘かった。一発でミツバチを仮死状態にしないと、「蜂の一刺し」で刺された。随分痛い思いをしたこともある。懐かしい思い出だ。

 

ミツバチは密を吸いながら花粉玉を作る

 

 ミツバチを観察すると蜜を吸いながら密袋にため込むと同時に、両方の後足に蜜で花粉玉を作っている。巣に持ち帰った密袋と蜜玉を巣の中のミツバチに渡すと、花粉玉に蜜をぬって保存し、生まれてまもないミツバチが食べた時に分泌されるのがロイヤルゼリーなのだ。ロイヤルゼリーは女王蜂の食料となるが、女王蜂はロイヤルゼリーだけ食べて3年間生き続けることができる栄養満点の食品なのである。もちろん人間にとっても栄養満点である。

 

菜の花にやってきたモンシロチョウ

 

  ♪「 ちょうちょう ちょうちょう 菜の葉にとまれ 菜の葉に飽いたら 桜にとまれ 桜の花の 花から花へ とまれよ あそべ あそべよ とまれ 」♪(^^♪ の歌が聴こえてくるようだ。菜の花畑にモンシロチョウが舞っていた。歌詞のようにモンシロチョウは菜の花に留まらずに菜の葉に留まっていた。チョウは花から花に舞いながら蜜を吸うと思っていると違うのだ。蜜を吸うのはハチであり、モンシロチョウは葉に卵を産みつけ、卵からかえると幼虫は葉を食べてアオムシとなり、やがて蛹となり、チョウに大変身するのだ。

 

防風林のクロマツの剪定作業が行われていた

 

 「俺の頭が見えるか? 俺が合図したら引っ張れ!」 突然、頭上から声が落ちてきた。高くなりすぎた防風林のクロマツの剪定作業が行われていた。はしご車の伸ばしたバケット上から指示する人の声だった。梢に張ったロープを3人が手にしていた。チェーンソーで切断する人の掛け声とともに、バキバキバキッという音で切られた木が下に落ちた。切られた長さは3mほどだった。防風林の剪定は初めて見る光景だった。

 

作業中の貝獲り底引き船・遠くにスカイツリーが見えた

 

 底引き船が幕張海岸の花見川河口まで入るのを初めてみた。船の艫から綱が延びており、果たしてこんな場所で魚がとれるのだろうか?不思議な気がした。防波堤で投げ釣りをしている人がいたので、船の操業内容を聞いてみると、貝を獲っているとのことだった。冬から早春にかけては貝の旬である。ホンビノス貝やバカ貝を獲っているのだろう。それにしても、こんな花見川河口で取れるものなのだろうか。しばらく見ていると、艫で大きな籠をウインチで巻き上げている時もあったので、貝を獲っているのに間違いなかった。「獲れるんですかね?」と再度質問すると「あまり取れないんじゃないんですか」という答えだった。その釣り人に 「何が釣れるんですか?」と質問すると、「来たばっかりなので、何が釣れるかわかりません」という答えが返ってきた。釣れなくてもいいんだよね。釣り自体が楽しみなんだから。

 

ただいま食事中のビンズイ

 

 ビンズイが尾を上下に振りながら、波打ち際で食事中だった。コンクリートの窪みに隠れている小さな甲殻類を探し出して口に運んでいた。水辺に棲む野鳥たちは蜜を吸わないが、それぞれの棲む環境に合わせた食生活を送っている。

 

田んぼで餌を探すコサギ

 

 コサギが田んぼで餌を探していた。コサギはシラサギの中では1番小さなサギであり、1年を通して嘴が黒いのが特徴である。オオサギやチュウサギと一緒に餌を探しているところを見かけるが、あまりケンカはしないようだ。

 

甘い香りが漂っていたジンチョウゲ

 

 甘い香りを漂わせてジンチョウゲがひっそりと咲いていた。この花の香りを嗅ぐと春がやって来たことを実感する。小さな花が密集して咲く花が、ほのかな甘い香りとともに春を運んでくるのだ。

 

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