ウメの花の蜜に集まるメジロ
ウメの花の蜜を吸うメジロ
2月25日 快晴
花島公園にウメの花の蜜を吸いに集るメジロを撮影しようと思って出かけたが、芝生広場に約20本あるウメの木はいずれも咲いていなかった。わずかに1輪か2輪の花を付けているのみで、蕾は膨らんでいるものの、全く咲いていない木のほうが多かった。これではメジロがやって来ることはないと判断した。
樹液を舐めているメジロ
芝生広場から親水広場に降りて行くと、ヤマガラのせわしい動きが目についた。やがてエナガとシジュウカラもやってきた。シジュウカラは地上に降りて、落ちている木の実を探して食べていた。大きな木の幹に掴まっている2羽のメジロが見えた。花とも関係ない樹の幹に留まっている不思議な光景だった。何をやっているのだろうとしばらく見ていると、樹液を舐めていたのである。夏になるとカブトムシやクワガタ、チョウやハチなども樹液を舐めるために集まってくるが、メジロが樹液を舐めるとは知らなかった。冬の時季は花も少ないので、少しでも甘い汁を求めて樹液を舐めるのだろう。新たな発見だった。
ウメの花に集まるメジロ
更に水の流れに沿って下っていくと、左側に紅白のウメの木があるのだが、そのうち白い花のほうが3分咲きだった。これだけ咲いていればメジロが蜜を吸いに来るのではないか?と想い、ベンチに座りながら1時間ほど待つことにした。
ウメの花の蜜を吸うメジロ
勘は当たった。待ちだしてから10分と経たないうちに2羽のメジロがやってきた。メジロは来たのだが、ウメの枝が多数交差しており、メジロに巧くピントが合わないのだ。メジロは5分ほど蜜を吸うと飛び去ってしまった。再びベンチで待っていると、やはり10分後くらいに2羽のメジロがやってきた。次々にメジロがやってくる理由は、他の場所のウメの木がまだ蕾状態で、広い公園のなかで唯一咲いているここの木にやってくるのだろうと思われた。
ウメの花に集まるメジロ
メジロは蜜を吸いながらも絶えず動いているので、ピントが合わせづらい野鳥である。ピンクの帽子をかぶった子どもたちが、保育士に連れられて親水広場にやってきた。子どもたちの声は実に賑やかだ。今朝からロシアがウクライナに軍事侵攻したというニュースが流れている。ロシアの独裁者プーチン大統領は、徹底的に糾弾されなければならないが、元気で賑やかな子どもたちの声を聞いていると、日本は実に平和だということを実感する。それに引き換え、どの国からも支援や救助の手を差し伸べられないウクライナの人たちは、とりわけ子どもたちはどのような気持ちで過ごしているのだろうか。心が痛む。
ウメの花に集まるメジロ
再び10分程ベンチで待っていると、また2羽のメジロがやってきた。このメジロも5分ほど蜜を吸ったあとで飛び去っていった。私の周りにはウメの花に集まるメジロを撮影するために、5人のカメラマンがシャッターを切っていた。
ウグイスの雄が姿を現した
ウメの花に集まるメジロを十分撮影できたので、下の芝生広場にある野鳥観察の水場に移動した。最初に現れたのはウグイスの雄だった。ウメの花が咲きだしても花には全く興味を示さず、今の時期のウグイスはホーホケキョという囀りではなく、チャチャチャという地鳴きをしながら藪から薮へと移動している。身体の色も茶色系なので藪のなかに見つけることは難しいし、私たちの前に姿を現すのは稀である。声はすれども姿は見えずの状態で、ウグイスが潜んでいる藪の木の枝や葉が揺れていた。カメラを構えて飛び出すのを待っていると、藪から薮に移動する途中にある岩の上に一瞬立ち止まったので、すかさずシャッターを切った。
黄土色のクロジの雌
灰黒色のクロジの雄
更に10分ほど待っていると、クロジの雌が餌を探しにやってきた。クロジの雄は灰黒色だが、雌は黄土色が強く出ている。雌は水場に撒かれた粟を拾いながら食べていた。少し遅れてクロジの雄が2羽やってきた。やってきた2羽は餌場の取り合いをやっている。同じ仲間なのだから仲良く食べられないのかと思う。
今回の野鳥観察で出会ったのは、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ヒヨドリ、エナガ、ハクセキレイ、キジバト、オオバン、カルガモ、ジョウビタキ、ハシボソガラス、クロジ、シロハラ、ウグイス、カワウ、コガモ、モズ、ツグミ、カワラヒワ、チュウサギ、ムクドリ、スズメ、ハシブトガラスの23種類だった。