地魚の握りに熱燗で一杯
陸奥国一ノ宮・塩釜神社の四季桜
愛とふたりで小雨が冷たくふるなか陸奥国一ノ宮の塩釜神社を訪れました。塩釜神社は年末番組「行く年来る年」に登場する東北地方ではとても有名な神社です。境内には季節外れの四季桜が寒そうに花を開かせていました。その前で写真を撮りました。午前中に参拝する人は天候のせいもあり数えるほどです。「2拝2拍手1拝」をしながら家族の健康を念じて手を合わせました。久しぶりにおみくじを引くと「小吉」です。ま・こんなものかと思いました。社務所で「お神酒」を買い、自宅に帰って仏壇に供えます。正月に生家に帰省したときは酒が好きだった親父さんの仏前に供えようと思いました。
厄払いの看板が目に留まったので厄年の記述を見ると数え年61歳は本厄とのことです。私の来年の年にピッタリ合致しました。まだ年末ですが100円を納めて人型の紙に名前と年齢を書き込み、その型紙で身体を撫ぜた後に息を3回吹きあてて箱の中に収めました。厄年のお払いなどというのは気分の問題ですが、ま・人生60年、還暦を迎える年ともなると身も心もあちこちが痛み出すので十分気をつけて生活しなさい、という先達の古くからの戒めなのだろうととらえました。心身ともに元気が全てのみなもとです。
マリーンゲート塩釜桟橋から松島観光船に乗り込み『奥の細道遊覧コース』で松島観光を兼ねながら瑞厳寺を目指しました。乗船時間が50分あるので牛タンの燻製を肴に地酒の燗酒で身体を温めながら船内に流れる島々の観光案内を聞いていました。遊覧船は松島湾に点在する島々の間を縫うように航行して行きますが、移り行く窓から海苔と牡蠣の養殖が盛んに行われているのが眺められます。養殖で最も大切な海の養分は山から作られるので漁民は積極的に湾に流れ込む川の周りに木を植えます。その落ち葉の養分が牡蠣や海苔を育てるのだ、と以前読んだ本に書かれていました。
松島桟橋は塩釜桟橋とは大違いで大変な賑やかさです。さすが松島は日本三景のひとつと納得しました。五大堂や瑞厳寺にお参りする前に五大堂前の寿司屋に入り腹ごしらえです。愛は特上握り寿司とあなごの天婦羅を頼みましたが、私は熱燗2合と地魚の握りと生牡蠣を頼みました。丁度お昼時だったため店内は大変な混み具合で相席をお願いしました。待つこと30分くらいで出された握り寿司はとても美味かったです。熱燗2合のせいもあり心がゆったりと落ち着き暖かな気持ちになりました。
瑞厳寺・五大堂に参拝
五大堂をお参りしたあと瑞厳寺に向かいました。山門を入っての杉並木は、距離は短いですけれど鬱蒼と生い茂り、さすが瑞厳寺という雰囲気を醸し出しています。まっすぐ本堂に入り建物の作りや数々の屏風絵や大きな位牌を見学しました。金箔に彩られた花鳥風月の絵は煌びやかなものです。反対に白黒で描かれた水墨画は静かに死の世界を現しているようでした。
御朱印記帳所で瑞厳寺「法」の朱印を押し参拝した日にちを記入してもらいました。これで山形の立石寺に続いて「四寺回廊」の2つを回ったことになります。民謡にも歌われている瑞厳寺は立石寺に比べて随分参拝する人が多いという印象を受けます。