待ってました 千両役者!

 

歌舞伎役者のシメがやってきた

 

 2月16日 晴れ

 冬鳥としてやってきたシメが枝に留まっていた。ずんぐりむっくりした体型、太い嘴、鋭い眼光、そして目の周りの隈取り、君はまるで歌舞伎役者のようだ。今シーズン初めて見るシメだった。シメには圧倒的な存在感がある。君に出会うと、あー冬鳥に出会った、という感じがするのだ。待ってました!千両役者!

 

ブルーの宝石のように輝くオオイヌノフグリ

 

 周りの景色の大半はまだ黄土色をしており、草木は芽吹いてはいないのだが、足下にはブルーの宝石が散らばっていた。オオイヌノフグリの花だ。小さな花は太陽の光を受けてキラキラ青く輝いていた。あぜ道に咲くこの小さな花を目に留める人は少ないだろう。もうすぐ春がやってくる。

 

花は恋人

 

花島公園の芝生広場のカワヅザクラが満開だった。7人のお年寄りが芝生の上で弁当を広げていた。花を見上げているとメジロがやってきた。私は「サクラとメジロ」の構図でカメラを構え、シャッターを押した。メジロは花から花へ蝶のように軽やかに蜜を求めて移っていった。メジロの嘴は黄色く染まっていた。

 

キリの花穂が膨らんできた

 

 空を見上げるとキリの花穂が膨らんできたのが見えた。葉穂はまだ黄土色をしているが、皮をむくと黄緑色が現れ、中心は真っ白になっている。その花穂は徐々に膨らみ、5月の薫風を受けると鮮やかな薄紫色の花を開く。毎年5月の第2日曜日の母の日に、故郷の群馬で開かれる『安中遠足マラソン:20km』に参加し、侍の仮装姿で出会うのが楽しみだった。しかし、今年はコロナ禍で大会参加資格が群馬県内在住者限定となったため、キリの花にはレース中には出会えない。しかし、花見川沿いで出会えるだろう。もうすぐ清々しい花が見られる。楽しみだ。

 

ビワの花が咲き終わり、小さな実が付きだした

 

 ビワの花は冬に咲く。その地味で小さな5弁の白い花が咲き終わった。今は小さな実だが徐々に膨らみを増し、初夏に黄橙色の実が熟し食べごろとなる。ビワは種が大きく果肉は少ないが、水分も多く甘くて美味しい。千葉県は長崎県に次いで全国2位の産地である。私はビワが好きだが、欠点は値段が高いことである。花見川沿いにビワの木が育っている。野生なので実は小さいが、散歩の方が手を伸ばして、熟した実を採っているのをしばしば見る。

 

ウメにメジロがやってきた

 

 幕張ではあちこちでウメの花が満開である。ウメ林でメジロを待ってみることにした。1時間も待てば来るだろうと思っていたところ、5分と待たずにやってきた。しかし、枝が邪魔をして姿を写すことができなかった。それからしばらく来なかった。諦めて歩き出そうとしたときに、2羽のメジロがやってきた。2羽はしばらくウメの蜜を吸っていた。メジロは2羽で行動することが多い。

 

ホトケノザが畦道に咲いていた

 

 ホトケノザが畦道に咲いていた。葉っぱを上から見ると仏様の座る台座(蓮座)に見えるので、ホトケノザの名前が付いた。ピンクの花は可愛い。小さく細い花だが集団で咲くために遠くからも目立つ。シソの仲間だが食べられない。畦道にはヨモギやカラスノエンドウも緑の葉を出していた。もうじきに春がやってくる。

 

花見川の環境を守る会の月刊レポート

 

 「花見川の環境を守る会」が毎月の活動レポートを発行し、花見川沿いに掲示している。そのレポートによると、3種類のボランティア活動を行っているのが分かる。花見川周辺のゴミの回収は毎月第2日曜日、水質調査は毎月第1日曜日、植物の管理は毎月第1日曜日、第2・第4水曜日、第3土曜日に実施している。活動時間は午前中の1時間半〜3時間を目安に活動しているようだ。こういう人たちの活動があって、花見川の周りの環境が保たれているのだ。全て自主的なボランティア活動である。頭が下がる。

 

あぜ道のカワラバト(ドバト)の群れ

 

 現在では衛星通信を使えば、南極であろうと北極であろうと、どこでも通信や会話が可能であるが、私が子どもの頃は、電話は村に1ヵ所しかなく、すべて交換手を通しての手動接続だった。携帯電話など夢の話であった。その頃の緊急通信の場合には、帰巣本能と体力に優れたカワラバト(伝書鳩)が使われていた。そのカワラバトが野生化したのがドバトである。私は中学生のころ伝書鳩を飼っていた。二ビキやチャ二ビキ、ハイゴマなどの種類が主だったが雛も生まれた。今では野生化したドバトがマンションやお寺・神社などに巣をかけ、糞公害で問題となっている。ハトの肉は美味いので捕まえて食べちゃえばいいと思うのだが、ハトは昔からお寺や神社にいたので、ハトを食べるということが日本人の信仰心と馴染まないのだろう。

 

芽吹きを待つヤナギ

 

 花見川沿いにもヤナギの木が生えている。大きな立派な木であったが、2年前に千葉県を直撃した台風によって幹が折られ、無残な姿になっている。季節は巡り春が近づいてくると、芽吹きのころとなり萌黄色に膨らんできた。風にそよそよ揺れながら春を待っているのだ。やがて葉が出て黄緑色の小さな花を咲かせる。花言葉は、「わが胸の悲しみ」「愛の悲しみ」「従順」「自由」と多いが、微風にも葉を揺らす従順さと、強風に葉を羽ばたかせながら揺れる自由の両極端の花言葉がついている。また「わが胸の悲しみ」や「愛の悲しみ」は、なんとなく女性を想わせるが、最近の女性は強くなっているので、現在は男性を想わせますかね。

 

戻る