牛若丸伝説の鞍馬山へ

 

銀閣寺

 

 夫が旅行社から送られてきたパンフレットを見ながら言いました。

「2泊3日の京都旅行で安いツアーが載っているので都合がついたら行かないか?」

「いつごろ?」

「8月から9月にかけてだね」

「京都では一番暑いころね」

「保育所の勤務状況を確認して行けそうだったら予約取るよ」

「8月18日から20日だったら休みが取れると思うよ」

という話になり職場で他の人の勤務状況を確認し予定通りに2泊3日の京都旅行に出かけることになりました。

 

 今回の旅行は今までとは違い2泊3日の旅行行程を私がプランニングすることになりました。本屋に行き京都旅行のパンフレットを買ってきて、

1日目は京都駅にお昼ころに到着なので市内の銀閣寺周辺の散策

2日目は北の鞍馬山から貴船神社周辺の散策

3日目は南の宇治周辺の散策

という大雑把な計画です。

 

 新幹線京都駅に到着しコインロッカーに荷物を預け市バスに乗り銀閣寺に向かいました。哲学の道をクマゼミのシャガシャガやかましい鳴き声を聞きながらそぞろ歩きです。京都も連日35度を超えていましたからゆっくりめの散歩です。途中で旅行パンフレットに載っていた京豆腐店「京のおあげ屋」で焼き油揚げを買いました。これが美味しいのです。哲学の道を歩いているのは女性グループや中年夫婦が目立ちました。暑さのためぐったりしながら昼寝をしている猫たちにも会いました。

 

 哲学の道沿いに銀閣寺、法然院、熊野若王子神社、永観堂と歩いたのですが、観光客も少なく静かな散策ができました。銀閣寺は庭も綺麗に整備されていました。法然院は竹林の中に建つ茅葺きの山門が印象的でした。熊野若王子神社は小さいながらも歴史を感じさせてくれる立派な神社でした。永観堂は見返り阿弥陀が安置されていました。以前に仲良し3人組で秋に訪れた時は楓の紅葉がライトアップされとっても美しかったことを思い出しました。その時は時間がなくて堂に入っての拝観はできなかったのですが、今回は中に入り見返り阿弥陀様を拝むことができました。夫は「よそみをしている」と言っていましたが、左肩越しに振り返っている大変珍しい阿弥陀様で私は初めて見るポーズでした。

 

 散策の途中で京豆腐のお店に入りお昼ご飯にしました。京野菜の天ぷらに冷奴か湯豆腐に混ぜご飯にお吸い物でした。私はビールを、夫は地酒を飲みながら外の楓を見ながら静かな部屋での食事でした。途中でカップルが隣の席に池:red'>鞍馬駅前の大天狗

 

 2日目は鞍馬山へ出かけました。

牛若丸伝説が残っている鞍馬寺です。鞍馬駅前に立派な鼻の赤い大天狗が建っていましたので、その前で記念撮影です。駅前から山門前までお土産屋さんや食堂が並んでいました。夫は天狗のお面が買いたいらしく品定めをしながら歩いていましたが、2軒目の土産物屋で黒の烏天狗と赤の大天狗を帰りに買うことに決めました。その時買ったお面は自宅のリビングに仲良く飾ってあります。

 

 大杉が鬱蒼と生い茂る参道は冷ややかな空気に包まれていましたがケーブルカーが運転されていましたので途中まで乗ることにしました。ケーブルカーに乗ったことにより九十九折りといわれている参道の8割がたはカットされ、たいした汗をかくことなく鞍馬寺本殿まで歩くことができました。ラッキー!

本殿前からの眺めは素晴らしく山々の彼方に京都市街地が望めました。月曜日のせいか観光客も少なく静かな本殿でした。両脇に立つ狛犬が犬ではなく虎でした。狛虎かな?

 

 鞍馬寺から貴船神社まで山道をハイキングしようと考えていたのですが、本殿から1時間半かかると言われたのであっさり計画を変更し世界文化遺産に指定されている比叡山延暦寺に行くことにしました。宝ヶ池駅まで戻り八瀬比叡山口駅行きに乗り換え、終点で下車後にケーブルカーとロープウェイとバスを乗り継ぎ延暦寺に向かいました。私は延暦寺を訪れるのは初めてでしたが夫は3回目だと言っていました。

 

延暦寺金堂

 

 延暦寺では東塔、阿弥陀堂、大講堂、根本中堂、文殊楼などを回りました。根本中堂ではお坊さんの講釈を聞くことができました。それによると延暦寺という名前のお寺はなく、200を超えるお寺の総称として延暦寺と呼んでいるということや1200年間以上消えることなく灯り続けている「不滅の法灯」の話などを聞くことができました。15分ほどの話が終わるとすぐにツアー団体客に対する講釈が始まりました。お坊さんは別の方で次々に訪れる参拝客に対して順番に対応しているようでした。びっくりしたのは文殊楼の急な階段で、あんな急な階段は初めてでした。

 

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