幻の焼き醤油ラーメンを食べに『味楽』へ
お店イチ推しの『焼き醬油ラーメン』
5月27日(5日目) 月曜日 雨と強風
今日は朝から夕方まで、雷・強風・濃霧・波浪注意報が発令されていた。風速も10m前後でバードウォッチングは当然中止となった。利尻島に来る前に、家庭菜園で野菜の育て方を教えている私の娘の友だちのアヤヤと農作業後にいっぱいやっていると、「利尻島には、日本一行きづらい幻のラーメン店があるので、チャンスがあったら是非とも食べてきてください。ラーメン店の名前は『味楽・みらく』です」と教えてくれた。
利尻らーめん『味楽』店
バードウォッチングが中止となったので、強風と雨の中をバスに乗って隣町の沓形にある味楽に向かった。30分ほどで沓形の街に着いた。バスターミナルから味楽までは歩いて1分なのだが、バスを降りたとたんに方向が分からなくなり、ぐるっと一周して味楽に着いた。建物はオーナーの妻の生家の海産物問屋をリフォームしたもので、外装は新しいが店舗の奥座敷などは昭和初期の書院造りが、そのまま残されていた。
書院造りの奥座敷には「ラー博に出店中!」のポスターが貼ってあった
オーナーは公務員を早期退職し2007年に『らーめん味楽』を開き、『ミュシュランガイド北海道2012特別版』にも選ばれ、「ビブルクマン」という称号を得たという。観光シーズンになると11時30分の開店前から行列ができる人気店とのことで、私が入った時は開店から1時間経っていたので、第1陣が終わった段階だと思った。店内は明るく、厨房には4人の方がいて、雨と強風と平日だったこともあり、想ったよりも空いていた。奥座敷の方にグループの8人、手前に4人のお客がいた。フロア全体では30人ほどが入れる清潔そうな店だった。
吉永小百合直筆サインが貼ってあった
フロア係の方から奥座敷前のカウンターに案内された。後ろを振り返ると吉永小百合が主演し、利尻島でロケが行われた『北のカナリア』のポスターが貼られていた。しかも吉永小百合が店に贈った直筆サイン入りポスターだったので、吉永小百合もこの店に来てラーメンを食べたのか、とサユリストとして感動してしまった。私はタッチパネルを操作し、この店のイチ推しの「焼き醤油ラーメン」とビールを頼んだ。
完食した「焼き醤油ラーメン」
私の前に注文した人がいなかったようで、ビールを飲んでいると5分も経たないうちにラーメンが運ばれできた。スープを一口飲むと最上級の一等品の利尻昆布を3年間熟成させ、グルタミン酸が十分の出汁を使っているとのことで、じわぁとくる甘みが口の中いっぱいに広がった。チャーシュー、海苔、メンマがついたシンプルなラーメンだと感じた。瓶ビールを飲みながら、ゆっくりと硬めの麺を味わった。高血圧の人はスープまで飲まない人が多いが、私は一切そういうことを無視し、食べたいものを食べ飲みたいものを飲むので、美味いスープも完全に飲み干して完食だった。私には激辛ラーメンや濃厚背脂ラーメンなどよりも、胃に優しい醤油ラーメンのほうが合っていると思った。
利尻島らーめん味楽のポスター
らーめん味楽店は、北海道の離島である利尻島で営業しているので、「遠くてなかなかいけない幻のラーメン店」と呼ばれているようだ。横浜にあるラーメン博物館からも度々出店を要望されていたが断り続け、ようやく準備が整ったので2017年に出店したという経緯があるとのことだ。バードウィッチングの息抜きにやってきたが、なかなかいいところだった。料金精算はセルフサービスでQRコードを読み込ませるタイプだった。イチ推し焼き醬油ラーメンと瓶ビールで1570円だった。さあ、腹も満ちたので4日連続となる利尻富士温泉に向かおう。
風呂上がりの一杯は最高だ
利尻富士温泉は利尻富士町の温泉保養施設になっているため、町に住むお年寄りは半額の250円で入ることができる。雨が降る中で露天風呂に入っていたが、気温が下がっていたために温泉温度が低く、20分入っていても身体が暖たまらなかつた。内湯に入り直してポカポカしてきたところで風呂から上がり、休憩室に入って乾杯だった。休憩室には夫婦が1組いるだけだった。この温泉はいつ来ても空いているようで、13年前に1週間来たときも混んでいた記憶がない。空いていてゆっくり入れるのも気持ちがいいところだ。
27日の夕ごはん
バスに乗って宿に戻る途中で、自由乗降区間の宿近くのスーパー前で降ろしてもらい、ツマミの豆腐、もつ煮込み、イカを買った。18時に頼んであった幕の内弁当が届いたので、食堂で一杯やった。食堂では明日利尻富士に登るという3人が食事をしていた。今日は雨のため良い息抜きが出来たので、クマゲラ探索は残り1日となってしまったが、明日も原始の森に出かけよう。