恋の季節がやってきた

 

木の枝に止まっている鳥

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ボクの歌声を聞いて〜とさえずるウグイス

 

 3月20日 月曜日 快晴

花見川沿いを花島公園までの往復バードウォッチングに出かけた。レンギョウの黄色い花が風に揺れ、コブシの花も真っ白に咲いている。里山に咲くコブシの花はとても目立つ。まだ周りの木々が芽吹く前なので、コブシだけがスポットライトを浴びているように輝いて見える。

 

木の枝に止まっている鳥

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藪のなかで愛の歌を唄うウグイス

 

ヤナギの若い黄緑色の葉が芽吹きだした。その枝でウグイスがさえずっていた。ウグイスは藪から藪に移動するので、めったに姿を見ることはできないが、春の恋の季節だけはこずえに姿を現し、自分の縄張りと同時に彼女を獲得するためのホーホケキョを連呼するのである。

 

藪のなかのウグイス

 

 現在は野鳥を飼うことは禁止されているが、昔は鳴き声を楽しむために飼育されていた。その代表例がウグイスだった。特に正月に鳴き声を聴くために、電灯の明かりを調整し、日照時間を長くして春が来たかとウグイスに勘違いをさせて鳴かせたものだった。また、元禄時代には上野東叡山寛永寺の御門主がウグイスが大好きで、上野の山の野生のウグイスの鳴き声はいやしいというので、京都のウグイスを連れてきて上野の森に放ったものが増えて、やがて鴬谷と呼ばれるほどにウグイスの名所になったという。

 

木の枝に止まっている鳥

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藪のなかから、こんにちは

 

木の枝に止まっている鳥

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彼女を求めてさえずるウグイス

 

 ウグイスは一夫多妻制でメスが卵を産んで雛がかえると子育てはメスに任せて、オスは次の彼女を求めて新しい縄張りを作る。美しい鳴き声のオスにメスは引き付けられるので、美声のオスは次々に彼女を獲得していく。鳴き声の下手なオスは彼女獲得戦に敗れるのである。

 

木の枝に止まっている鳥

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ヤナギの花穂を食べるヒヨドリ

 

一方、ヒヨドリは芽吹き出したヤナギの柔らかな花穂を必死になってついばんでいた。ヒヨドリは雑食性なので何でも食べるのだが、ヤナギの花穂をついばんでいるのを見たのは初めてだった。岸辺には黄色の菜の花が咲き、モンシロチョウが飛び交い、ホトケノザも小さなピンクの花を咲かせていた。

 

草の上にいる鳥

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田んぼで餌を探すハクセキレイ

 

 田起こしが終わった田んぼで、ハクセキレイが虫を探して土を掘り返していた。相棒がおらず1羽だけのハクセキレイだった。チュチュン・チュチュンと甲高い声で鳴いていた。ハシボソガラスが木の枝に留まり、くちばしに枯れ草をくわえていた。3月も中旬になると巣作りが始まり、その巣の材料をくわえていたのだった。

 

田んぼの畔のくろぬりが始まった

 

田植えの準備で田んぼのくろぬりが終わったところがあった。これから水を引き入れ、いよいよ田植えの準備が始まる。一方、その横の田んぼは耕作放棄地となっていた。今年初めてヒバリのさえずりを聞いた。急いでヒバリが空の上で歌っている場所まで急いだのが、その田んぼに着いた時にはヒバリは歌を終えて地上に降りてしまった。地上に降りたヒバリを探すことは難しい。舞い降りた場所を特定できれば、ある程度ヒバリを探すことができるが、既に地上に降りてしまった時は、ヒバリの羽色が保護色となって田んぼと一体化するために探し出すことは難しい。

 

木の枝に止まっている鳥

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樹皮の隙間に潜んでいた幼虫を見つけたシジュウカラ

 

シジュウカラが咲き出したソメイヨシノの枝から枝へと渡りながら餌の虫を探していた。時おり枝を突つきながら感触を確かめ枝から枝へと渡っていき、樹皮の隙間や瘤のなかに潜んでいる幼虫を見つけて引きずり出して食べていた。

 

花島公園ではサクラとナノハナが咲きだしていた

 

花島公園の芝生広場に着いたのは12時だった。公園のソメイヨシノは咲き始めたばかりだった。花島小学校の子どもたちが種をまいた菜の花畑は黄色い花を咲かせていた。家を出たのは8時だったので4時間の散策だった。一番奥にある野鳥観察ゾーンまでの距離は8.km 、歩数は12486歩だった。

 

メジロがやってきた

 

アワやヒエが撒かれているところのベンチで休んでいると、最初にやってきたのはハシブトガラスだった。しかし私と目が合うと警戒したのか、すぐに飛び去った。カラスは結構デリケートな一面を持っている。しばらくするとメジロが2羽やってきた。チィチィ鳴きながら仲良く餌を食べていた。

 

木の枝に止まっている鳥

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クロジのメスは10分ほどで藪に消えた

 

その次にやってきたのはクロジのメスだった。メジロはクロジがやってくると、餌場をクロジに渡すような形で飛び去ってしまった。ここでも野鳥同士の力関係が作用しているのである。クロジのメスは警戒しているのか、餌をつつくこともなくじっと周囲を見ていた。しばらくすると餌を食べ始めたが、10分ほど経つと藪の中に消えた。

 

コブシの花が輝いていた

 

パン、モナカ、ナッツ類の行動食を食べ、1時間ほど休憩してから折り返した。自宅に戻った時の歩数計が示した距離は14.km 、歩数は22228歩だった。

 

草の上にいる鳥

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腹がへったーと田んぼの畔で餌を探すツグミ

 

今日出会った野鳥は、ヒヨドリ、スズメ、モズ、ツグミ、ハクセキレイ、ハシボソガラス、ムクドリ、ハシブトガラス、ウグイス、アオジ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、オカヨシガモ、オオバン、コガモ、カワウ、ホシハジロ、カワセミ、ヒバリ、シジュウカラ、カルガモ、メジロ、クロジ、キジバト、コサギの25種類だった。

 

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