君は体操選手のようだ
エナガの身軽さは体操選手のようだ
2月8日 晴れ
ツィーチリリリリーという小さな鳴き声の群れが桜の枝を渡ってきた。10数羽のエナガだった。エナガは3秒として同じ場所にいない。常に動いており、枝に掴まりながらの1回転もお手のものだ。まるで体操選手のように感じられる。エナガの体重は約8g。日本に棲む野鳥では、キクイタダキの約6gに次いで2番目の小ささである。手のひらに1円玉を8枚のせてみれば、その軽さが分かる。尾は長いが大きさはスズメの1/3くらいの小さな野鳥である。名前の由来は長い柄杓のような尾があることから、エナガと名付けられた。私の好きなロゼワインのような色をしている。
ルリビタキの雄
常緑樹が育つ花島公園の森は薄暗かった。胸が黄色く背中の青い小さな鳥が枝に留まった。600mm望遠レンズを通しても、薄暗いために野鳥の姿がはっきり確認できなかった。私は3脚を使わない手持ち撮影をしているため、シャッタースピードを1/250秒に落として撮影したが、手ぶれを防ぐには限界だった。帰宅してPCで画像処理をして明るくすると、画面に出てきたのはルリビタキの雄だった。私は初めて出会った鳥だった。
シロハラを久しぶりに見た
目の周りに黄色のリングを付けたシロハラがいた。シロハラは胸から腹にかけて白いためシロハラと呼ばれている。同じ仲間に胸から腹にかけて赤いのでアカハラと呼ばれている野鳥がいる。アカハラには度々出会っているので、何回かレポートに書いているが、シロハラには久しぶりに出会った。シロハラとアカハラの大きさはほとんど同じで、ともに冬鳥として幕張にやってくる。
クロジのつがい(左が雌、右が雄)
花島公園の森でクロジに出会った。クロジは雄の色彩が黒いのでクロジと呼ばれている。スズメよりも少し大きな鳥で、雄と雌の両方に出会えて実にラッキーだった。同じホオジロ科のアオジには明るい場所で度々出会うのだが、クロジは薄暗い場所に棲むため殆ど姿が確認できない。花島公園までは自宅から往復10kmあるが、出会える場所が分かったので再度訪れてみよう。
水あびをする2羽のメジロ
水際を歩いていると2羽のメジロが舞い降りてきた。私との距離は3mも離れていなかった。何をするのだろうと眺めていると、2羽ともに水あびを始めた。野鳥たちは本当に水あびが好きだ。飛ぶために大切な翼を常に清潔に保っているのだろう。1流のスポーツ選手や名人と呼ばれる職人が、自分が使用する道具を常に最良の状態にしておくのに似ている。
冷たい風にも負けず、毎日毎日釣り三昧
毎日、毎日、雨の日以外は釣り竿を出しているおじさんがいる。おじさんは釣り場までマイカーでやって来る。おじさんが狙っているのはヘラブナである。最近は風が冷たいので簡易組み立て式の傘形テントの中に入って釣りをしている。テントは広げた傘に布が降りてきたような形をしている。毎回見ているが、おじさんがヘラブナを釣り上げたのをまだ見ていない。おじさんは釣れても釣れなくても関係なく釣り竿を出している。それで満足なのだろう。おじさんは釣り三昧の毎日だが、若いときは一生懸命に働いたのだろう。幸せなことだと思う。
なかよしバンのいくすえは?
1羽のバンが食事中だった。バンが食べていたのは水草である。バンはオオバンに比べて一回り小さい。そこへ1羽のバンがやってきた。つがいのようだった。オオバンがケンカをしているのはよく見るが、バンがケンカをしているのは見たことがない。仲良く冬を過ごし、子育てのために北の国へと長い旅路に出ていくのだが、果たしてこのつがいのいくすえは?
『動物の遺棄・虐待は犯罪です』のポスターが立てられていた
ノラ猫に関して、遺棄は虐待につながらないだろうかと考えていると、花島公園に『動物の遺棄・虐待は犯罪です』という環境省・千葉市・千葉県警察の看板が立っていた。動物の愛護及び管理に関する法律により、愛護動物を遺棄した場合は50万円以下の罰金、愛護動物を殺傷(虐待)した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられるという。看板にはノラ猫を減らすためのボランティア活動も紹介されていた。ま、いちど飼ったペットは家族の一員として大切にしないとね。
キンカンの実が色づいてきた
夏に真っ白な5弁の星のような清楚な花を咲かせていたキンカンが黄色く色づいてきた。幕張でもあちこちの庭先などで見かけるが、収穫はせずに放りっぱなしが多い。やがてヒヨドリを始めとした野鳥の食料となるのだが、私はキンカンが好きなのでもったいないと思う。小粒だが皮ごと口の中に放り込んで噛み砕く時の甘酸っぱさが堪らないのだ。写真を撮った1週間後に、キンカンの木の横の畑で農作業をしていたおばあさんがいた。おばあさんに話をすると、「キンカンの時期は過ぎてしまったけれど、好きなだけ取っていいよ」と言われた。
ラッキー! キンカンの実がなくなるまで、野鳥とともに半分ずつ頂くことにした。
田んぼに子どもたちの歓声が上がっていた
保育園園児が先生に連れられて田んぼに遊びに来ていた。子どもたちにとって外遊びを嬉しいようで、元気一杯に歓声をあげていた。子どもたちの歓声が聞けるのは嬉しいものだ。風にも負けず、冬の寒さにも負けず、頑張れ子どもたち!