簡易雨水収集器

 

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 今年から借用した家庭菜園には水場がない。野菜にとって水はとても大切だ。そこでどのようにしたら水を確保できるかを考えた。考えた末の結論は雨水を貯めるということだった。ではどのようにして雨水を貯めるのか考えた。結論は凧の形を作り、そこに降る雨を集めるという方法だった。

 

 子どものころに正月になると手製の凧をよく作って遊んだ。カイトなどというビニール凧は存在していなかった。竹を割いてヒゴを作った。それを組み合わせた上に障子紙や習字紙を貼り絵や字を描いた。新聞紙を細く切り長くつないで足にした。3本足の真ん中を短くしバランスをとった。風の日に揚げると風を受け青空に高く高く揚がった。その凧と同じ構成にした簡易雨水収集器を考えた。

 

 材料は再利用品である。骨組みの篠は近くの花見川に出かけて20本ほど切ってきた。ダンボール箱、プチプチ梱包時衝撃吸収材、細紐、雨水受け箱を用意した。いずれも再利用品である。作成時間は2時間弱だった。大きさは収集板が95cm×70cm6650平方cm、受け箱が40cm×70cm2800平方cmで合計は9450平方cmとなった。仮に10mmの降雨量があった場合は約9.5リットルが受け箱に溜まることになる。溜まった水は週間天気予報を確認しながら野菜に撒いていこうと思っている。

 

 完成した簡易雨水収集器を家庭菜園の場所に運んでいって設置した。強風で飛んでいかないように雨水受け箱の中に使わなくなったダンベルとコンクリートブロックを入れた。また、凧形は雨水受け箱に雨が流れ込むように傾斜をつけ篠の支柱で10箇所を留めた。これで強風が吹いても大丈夫だろうと判断した。実際、簡易雨水収集器を設置した2日後に爆弾低気圧が日本列島を通過し、雨量は少なかったものの千葉各地の風速は秒速30mを超えた。台風並みの風速であったが見事に耐えた。そして雨水は4リットル溜まった。まずまずの成功である。

 

 現在、家庭菜園には、ジャガイモ、エダマメ、ゴボウ、ニンジン、キヌサヤ、ネギの種を蒔いたり植えたりしている。まだ芽が出たばかりだが夏の収穫が楽しみである。

 

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