赤く熟したカラスリは苦く痺れた
口にすると苦く痺れた
11月21日 火曜日 晴れ
花島公園まで花見川沿いをバードウォッチングするために自宅を8時に出たが、天気予報で今朝の気温は12月下旬ころと伝えていたとおり、手がかじかむほどの冷たさだった。
モズは狩りに失敗した
3羽のシジュウカラがジュクジュクさえずりながらお互いの意思疎通をはかり、桜の木の枝や幹に潜む虫を探しながら枝を渡ってきた。そこに音もなく1羽のモズが滑り込んできた。すると間髪を入れずシジュウカラは四方に飛び散り気配を消してしまった。モズは狩りに失敗した。私にはモズの羽音は聞こえなかったが、シジュウカラは敏感にモズの襲来を察知したのだ。枝が混み入っているところでは、モズとシジュウカラの距離は50cmほどの近距離でも、モズの体が大きく敏捷に枝のなかを動くことができないために、シジュウカラは近くにモズがいても平気な顔をしていた。実生活から学んだ知恵だろうか。
カラスウリのなかは納豆ようだ
カラスウリが赤く熟していたので、ひとつ取って赤い皮を剥ぐと、なかは納豆のようだった。黒い実は黄色く柔らかなねばつく汁のようなものに包まれており、食べてみると口のなかには渋く甘い味が広がった。もちろん飲み込むことはしなかったが、口から吐き出しても、微かに痺れるような感じが残った。あまりうまいものではない。ネットで確認してみると、赤く熟したものは苦味が出てきて食用に向かないが、熟す前の青い実や葉は食べられると書いてあった。来年は青い実を食べてみよう。
原っぱで草の実を探すハクセキレイ
ハクセキレイが尾羽を上下に振りながら草はらで餌を探し求めていた。しかし、草の実は見つからないようだった。隣の田んぼではハシボソガラスが稲の切り株のなかに潜んでいる虫を探しているようだったが、こちらもなかなか見つからないようだった。野鳥たちは毎日毎日餌探しである。実に大変なことだ。この冬のシーズンになって初めてツグミの姿を見た。独特の甲高く詰まるような声で鳴いていた。
収獲されない柿の実
最近は毎日のようにクマ出没と被害の報道がされている。北海道にはヒグマが、九州を除いて本州・四国にはツキノワグマが棲んでいるが、そのなかでクマが棲んでいないのは唯一千葉県だけである。住宅の脇や畑などに取られることのないカキやミカンがたくさん熟している。もしクマが千葉県に棲んでいれば、豊富な餌が民家の周りに打ち捨てられているので、クマは民家の近くまで出てくるだろう。今年のようにクマの出没状況が異常事態になっている時は、千葉県はクマへの心配ごとがないのでいいのかもしれない。今後も何者かが意図的にクマを山地に放さない限り、千葉県内でクマが目撃されることはないだろう。
今年も150個の干し柿を作った
私は今年も幕張中学校に出かけて行って、渋柿を150個ほどもらってきて干し柿を作った。干し柿は山行時の行動食として、あるいは酒のつまみとして重宝しているが、そのような手間暇かけて自然からの恩恵を受ける、という考えがなくなってきているのだろう。実にもったいないことだと思う。
年々拡大する耕作放棄地
春には歩けたあぜ道が1か所ならず何か所も歩けなくなっていた。嘆かわしいことだが、耕作放棄地が拡大している現状である。もったいないと思うが、考えてみれば農業・林業・漁業などの第1次産業が、この国の主力を担っていたのは私たちの親世代までである。それ以後、高度経済成長を迎え、ますます第1次産業は廃れて行った。人口は減り、農業・林業・漁業を引き継ぐものもなくなり、その残滓が目の前で滅びようとしているのが現状だろう。
今年も皇帝ダリアの花は咲いたが・・・
皇帝ダリアのピンクの花が咲き誇っていた。皇帝ダリアは菜園の周りに植えられているものだが、老夫婦が菜園耕作を放棄したあとも、毎年晩秋になるとピンクの花を咲かせている。誰に見せるのでもない花だが、この花を見るたびに丁寧に菜園を手入れしていた老夫婦の姿を思い出す。
菜食主義者のオオバンを頻繁に見かけるようになった
オオバンを頻繁に見かけるようになった。真っ黒い体をしていて鼻筋が白い。体の色は地味だが、よく目立つ鳥である。オオバンは飛ぶのが得意でないために、飛んでいる姿は殆んど見かけず、常に水面に浮いている姿である。時たま陸に上がって草の葉っぱなどを食べている菜食主義者である。小型のバンの姿もあった。こちらは翼に白い文様が入っているので見分けることができる。
冬鳥のジョウビタキが10m先に舞い降りた
自宅と花島公園の中間地点である神場公園に寄ってみた。公園にはノラ猫の世話をしている人たちが集まっていた。集まってくるノラ猫は痩せているのは見当たらず、みんな栄養たっぷりに太り、毛並みもいい猫たちだ。池のほとりで休んでいると、ヒッヒッヒッという独特の鳴き声とともに、冬鳥のジョウビタキの雌が10m先に舞い降りた。今月初めに奥多摩にハイキングに出かけた時に雄に出会ったが、花見川沿いでジョウビタキに出会うのは初めてだった。
花島橋で出会ったバン
ジッジッジッというウグイスの地鳴きがあちこちの笹藪のなかから耳に届く。晩秋にはウグイスはまだ縄張りを持っていない。縄張りを持つのは年を越してからである。今の時期のウグイスは藪の中から殆んど出ることがないので、姿を確認することはできない。来春になれば梢に止まり、高らかに愛の歌を奏でるだろう。花島橋から花見川の流れを見おろすと、バンが悠々と泳いでいた。
花島公園の野鳥観察場所にやってきた
13時にようやく花島公園の野鳥観察場所にやってきた。アワやヒマワリの実が水盤の後ろの岩の上に撒かれていた。1時間待ってみることにした。周りの森からはひっきりなしにヒヨドリの鳴き声が耳に届いていた。野鳥観察で待つというのは結構忍耐がいるものである。相手は野鳥なのでやってくるのも全て相手任せである。すぐ来る場合もあるが、半日待っても出会えない時もある。全てが相手次第である。結局、1時間待ってみたが、1羽の野鳥もやってこなかった。ま、こういうこともあるさ。
花島公園の水場で佇むアオサギ
今日出会った野鳥は、シジュウカラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ツグミ、ハシボソガラス、スズメ、カワウ、アオサギ、ムクドリ、モズ、オオバン、イソシギ、バン、ウグイス、キジバト、ドバト、ジョウビタキ、メジロ、カワセミ、コガモ、カルガモの22種類だった。