大寒波のなかでの尾瀬岩鞍スキー

023-1

男子国体コースを滑り降りたメンバー

 

 1月28日、日程の関係で石打丸山スキー場から帰宅せずに尾瀬岩鞍スキー場に向かう。待ち合わせはJR上越線沼田駅13時であった。午前中は湯沢のユングパルナスという天然温泉で疲れを癒し、12時発の列車に乗るために越後湯沢駅に向かった。在来線の改札口まで来ると12時発の列車は大雪のため運行中止だった。15時発の列車も運行されるかどうか分からず、たぶん運行中止になるでしょう、という駅員の言葉に一瞬言葉を失い唖然とする。すぐに駅前で別れた自家用車での帰宅メンバーに連絡をいれ、駅まで戻って高速道路の沼田インターまで乗せていって欲しい旨を伝える。運良く高速に乗る前だったので快く引き返してくれたのでホッとした。大雪の影響は列車運行にも影響を与えていたのだった。

 

 尾瀬岩鞍スキー場では1月29日〜31日までの3日間で思いっきり滑ったのだが、福島原発事故にたいする東京電力の節電要請に応えるかたちで西山ゲレンデが封鎖されていた。これによってゲレンデ全体の3分の1が滑れなくなっていた。ま、しかたないことである。朝、8時30分の民宿始発のバスに乗り込み15時の帰りのバスまで休憩を挟みながら滑っている。もっとも私は午前中で終了である。残りは休憩所の本棚から興味を引いた本を借りて読んで過ごしている。今回、目を通した本は写真集3冊である。いずれも自然風景と月をテーマにしたものだった。写真には啄木や中也や賢治の詩や文章が添えられ、写真家の心情が写真とともに語られる形となっていた。

 

 ゴンドラ山麓駅で乗車し山頂駅まで到着すると足慣しのためミルキーウェーを滑り降りる。再度ゴンドラに乗り山頂まで戻ると今度は女子国体コースを滑り降りる。3度目のゴンドラでは西山コースを滑って女子国体コースの途中からチャンピオンコースへ転進し、一気にゴンドラ山麓駅まで滑り降りる。4回目のゴンドラで山頂からは男子国体コースを滑って休憩所である‘お祭り広場’に到着、という流れを30分の休憩を挟んで2回滑るとお昼時間となる。ゲレンデでは休憩なしで滑っているため結構ハードな流れなのである。

 

022-1

チャンピオンコースを滑り降りて

 

 岩鞍スキー場の気温は石打スキー場に比べると強烈に冷え込んでいた。2重に靴下を履いているのだが、それでも足先が冷え込みジンジン痛むのだ。滑っていても一向に暖かくならない。太陽が顔を出してくれれば暖かさが少しは増すのだろうが、時おり雪が舞う状態なので我慢して滑る状態が続いた。お祭り広場’での休憩時がホッとする時間だ。

 

 午前中の滑りを終えるとビールをスタートにのんびり余裕の休憩時間となる。エビスビールを飲みだし、やがて「帰山」という日本酒に切り替えた。1升瓶のラベルのデザイン文字が長野県で造られている美味い焼酎と全く同じだったので、製造地を尋ねたら長野県だという。同じ製造元かもしれないと思いながら一口飲んでみると実に美味い酒だった。調子に乗ると酒が進み過ぎるので危険だ。

 

 岩鞍スキー場へ行く時の定宿は‘ペンション さんらいず’である。スキー場からの距離は宿の送り迎えの車で2〜3分の片品川沿いに建っている。ここの食事は抜群に美味い。奥さんが料理上手なのだ。今回も美味しい料理に下鼓を打ったわけだが、食堂で食事をしていた中で元気な高齢者グループがあった。男性8人、女性3人の併せて11人のグループであったが全員70歳以上。最高齢者がなんと83歳。夏は山に登り、冬はスキーを楽しむという。ちなみに今回のスキーツアーは志賀高原を振り出しに、尾瀬岩鞍、安比高原、蔵王温泉と3泊4日を連続するという。勿論、自家用車で相乗りしながら自分たちで目的のスキー場へ移動していくのだ。いやはや、凄い行動力であり素直に感動してしまう。83歳といえば私より20歳も年長である。私も80歳代になっても元気でスキーを楽しんでいたいと思う。

 

戻る