白銀のシーズン

山頂の「友情の鐘」

 

2月9日〜11日の2泊3日で夫と私と愛の3人で家族スキーに石打丸山スキー場にでかけました。愛や大が小学生の頃は毎年、岩原やハッカ石のゲレンデで遊んでいましたが、中学生になってからは子どもたちがそれぞれ忙しくなってしまい家族スキーには出かけなくなりました。私にとっては実に8年ぶりのスキーでした。

 初日の9日は3連休の初日ですから各周遊地へ出かける家族連れで高速道路は渋滞が予想されましたから、朝6時30分には幕張の家を出発しました。しかし湾岸高速に乗ったとたんに今までにないすごい車の数です。その車の数は外環から関越高速に進むに連れて数を増していきました。渋滞30km、あるいは40kmという表示を電光掲示板に見るたびに「ま・しかたないか。3連休だし・・」と慰めの言葉をいつしか自分自身に投げかけていました。

 2時間間隔でパーキングエリアでの休憩を取りながら塩沢石打インターで降りて観光口の交差点を右折しロッジ・アルプスに到着したのは11時30分でした。通常ですと幕張から石打までの運転時間は3時間半位ですから渋滞で1時間半遅くなったようです。ドライバーは夫がやってくれました。ロッジの専用駐車場に着くまで道路には雪は残っていませんでしたので走りやすい感じでした。

 部屋に入って夫と愛がスキーウェアに着替えて午後半日の滑りに出かけました。私は膝の調子がイマイチなので無理をしないで初日は読書に決めました。3ヶ月で100万部売れたというコメディアン・「麒麟」の田村裕さんが自分自身の体験を書いたという『ホームレス中学生』を読んでいました。お母さんが病死しお父さんは蒸発し、中学生の一時期公園で生活していた極貧生活時代も含めて書かれていますが、そのような環境にもめげずに生き抜いてきたからこそ今の生活があるのだろうなぁと思いました。外は雪が降ったり止んだりの繰り返しでした。静かな冬の午後です。

広々とした丸山ゲレンデ


 夫と愛は山頂まで4つのリフトを乗り継いで行くわけですが、足慣らしの意味から各リフトで1〜2本ずつ滑りながら徐々に高度を上げて山頂に建っている「友情の鐘」まで行き、記念写真を撮ってきました。夫は毎年2〜3回スキーツアーに出かけていますが、愛もスキーをするのは幕張総合高校生以来でしたから4年ぶりでした。二人は3時間ほど滑って16時過ぎに宿に戻ってきました。山頂は吹雪いていたとのことです。


 2日目は朝起きたら大きなボタン雪が降り続いていましたが、宿を出発する10時頃にはスッカリ雪も止み周りの山々が見渡せました。私たちは昨日同様に足慣らしをしたあとに山頂に向かいました。山頂も大賑わいです。3人で「友情の鐘」を鳴らし、その前で記念写真を撮りました。山頂からメルヘンコースという林間コースがありました。幅は狭いのですがユッタリとした傾斜で心地よい滑りが出来ました。私の好きなコースです。ボーダー初心者がコースの中央でこけている姿が度々ありそれを避けて滑っていくので結構大変です。

 宿でレンタルスキーを借りたときに面倒を見てくれた若主人が「今日は今までで最高の人出です。帰る人、来る人、それぞれですが今日が一番の人出です」と言っていました。確かに各リフト乗り場はリフト待ちのスキーヤーやボーダーで大賑わいです。本当に混雑しています。このような状況が3連休だけでなく続いたならば、休業を余儀なくされるペンションや食堂が減るのになぁと思います。

 お昼を丸山ゲレンデ脇に建っているニュー丸山で済ませると夫と愛は滑りに出かけましたが、私は無理をしてはいけないのでストーブの脇でケーキとコーヒーで読書にしました。普段はあまり本を読む時間が取れないのですが、雪山に来ていると家事などないので集中して読むことができます。実は私が読書をしていた時間帯に青空が広がり雲間から日光が射し、いいコンデションで滑れたと愛が言ってました。

 14時にチロルゲレンデで夫と愛と待ち合わせてハツカ石ゲレンデに向かいました。ハツカ石ゲレンデは懐かしいゲレンデでした。ここも沢山の人出です。緩斜面を滑り降りたあとは山頂に向かうためリフトを乗り継いで上がっていきました。天候は回復の兆しを見せたかと思うと、すぐに視界が閉ざされる状況に変わり、猫の目のようで一定しません。山頂からのメルヘンコースでゆっくり降りてきましたが、ボーダーに引っかかり転がったら中々起き上がれません。体力が落ちた証拠です。我ながら情けない状況です。どうにも立ち上がれないのでスキー板を外し、履きなおす状態でした。

 



15時30分に休憩のために食堂に入りお汁粉を頼みました。夫はおでんを肴にビールを飲んでいます。30分ほど休んで外に出ると視界はますます悪く殆ど前が見えない状態になっていました。愛はまだ滑りたいと言っていましたが、無理に滑って怪我をしてはつまらないので宿に引き上げることにしました。

 3日目は雲ひとつない青空に晴れ上がりました。上越の山々が朝日に映えて白銀の峰々を輝かせています。綺麗だなぁと心から思います。こういう天気の元で滑れたら最高なのですが、しかし大の誕生会が夕方に控えていましたから車が混まない10時には帰りの出発です。ロッジのおじさん、おばさんに挨拶をし、お土産を買って湯沢インターから帰りの高速に乗り込みました。高速道路は順調に進んでいましたからスピードは出さなくても3時間半で幕張の自宅に戻ってきました。

 ロッジ・アルプスは、夫がインターネットで見つけた民宿でしたが料理も美味しく、おじさん、おばさん、若夫婦ともに親切で気持ちのいい2泊3日の家族旅行でした。来シーズンは金曜日に年休を取って土日で3連休にして混まない日程でスキーにこれたらいいなと夫と相談しました

 

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