紅葉がとっても綺麗でした

 

 

 

 10月30日、私たち3人組は秋の会津路の紅葉と温泉を楽しみに1泊2日の旅に出かけました。行き先は会津・猪苗代です。

 東北新幹線で郡山まで行き、磐越西線に乗り換えて猪苗代駅で下車。レンタカーを借りての観光地巡りです。

 

 最初に訪れたのは福島県が生んだ偉大なる医者・野口英世の生涯がひとめで分かる『野口英世記念館』でした。建物は会津磐梯山が見下ろす猪苗代湖の北湖畔に建っています。    

野口英世は日本の偉人伝で度々取り上げられている黄熱病の研究者でアフリカでの研究中に自ら黄熱病に感染し亡くなってしまいました。一緒に行ったリリちゃんが野口英世のことをすっごく知っていて面白く説明してくれました。

ここを訪れるまでは通り一遍の知識しかありませんでしたが、英世に宛てた母・シカの誤字脱字だらけのひらがなの手紙を読むと、母が息子に思う気持ちが強く伝わってきました。最初は何が書いてあるのか読めませんでしたが、何回か読んでいくうちに大雑把な内容が分かりました。母の子どもに寄せる熱い想いが伝わってきます。

 敷地内には英世が生まれた生家も保存されており、医師を目指して上京する際に決意文を刻んだ柱もそのままでした。その決意文は「志を得ざれば再び比地を踏まず」というもので、書かれてから100年以上経っていますが英世の強い意志が伝わってきました。

 

 旅行から帰ってきて野口英世記念館のことを夫に話すと夫は「記念館なので偉人としての野口英世を称えているけれど、渡米前の金や女にルーズな一面は当然の如くかくされているよな」と話し世間一般で思われている英世像と違う一面を話しました。なぜそんなことを知っているのかと言うと、夫はかつて医者であった作家・渡辺淳一が書いた『遠き落日』という野口英世の伝記を読んだとのことでした。その伝記の中に人間・野口英世の泥臭いさまざまなことが書かれていたとのことでした。

 

 宿泊したところは猪苗代スキー場そばの「ペンション・湖月」で、紅葉時期の土曜日ですから満室です。天然温泉の葉山温泉が沸きだしており猪苗代湖が一望できる磐梯山の中腹にありました。建物は白い瀟洒なもので晴れ上がった青空に映えていました。笑みを浮かべながら静かに話すオーナーは26才のときにペンション経営に入ったとのことで25年も前とのことでした。ゆっくり温泉につかりワインを飲みながらの夕食も料理もとても美味しく満足でした。今度、家族ドライブで訪れたいなと思いました。

 

 

 2日目は一緒に旅行に行った仲間のおばさんが車であちらこちらを案内してくれました。おばさんはとても元気で目的地までは自家用車をブンブン飛ばします。話す言葉もテンポが早く言葉に力がありました。教員をしていて定年退職になったのを契機に福島県観光ボランティア資格をとり、観光客に観光地の説明をしているとのことなのでさまざまなことを話してくれます。

 若松城と思わず涙を誘う飯盛山での白虎隊の最期、会津に来たらどうしてもここだけは見ていって欲しいと案内された藁葺き屋根の大内宿、錦秋に彩られた会津西街道から地元の人しか知らないような山道にズンズン入り車を飛ばします。車窓には触れようかと思うほどに迫る紅葉した木々のトンネルは本当に素晴らしいものでした。

 

 お土産は「薄皮まんじゅう」「純米吟醸酒」「ままどおるケーキ」そしてたくさんの思い出を身体一杯に詰め込んだ仲良し3人組の1泊2日の会津・猪苗代への紅葉と温泉の旅は終りました。今度は家族と一緒に出かけたいなと思いました。

 

                                          2004年11月3日

 

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