熱戦が続いた春高バレー
安定したサーブを打つと評判の習志野高校・尾高健太キャプテン
2014年1月5日から『第66回全日本バレーボール高等学校選手権大会』が東京体育館で開催された。通称「春高バレー」と言われており、高校生にとってはサッカー、ラグビーとともに新春に行われる全国大会である。同じ幕張北4丁目自治会の役員をしている尾高さんから「春高バレーのチケットをもらったので一緒に観戦に行かないか」と持ちかけられたのは昨年の暮れだった。話を聞いてみると、尾高さんの弟の孫が習志野高校バレー部のキャプテンをしており、今年度も千葉県代表として春高バレーに出場するとのことで応援に行くのだという。習志野高校男子バレー部は千葉県では強豪高校で全国大会出場の常連校とのこと。私は女子バレーの世界戦などはテレビ観戦するが体育館での生観戦はしたことがなかったので一緒に観戦応援に出かける旨を尾高さんに伝えた。
1月5日は1回戦だった。対戦相手は北海道代表の“とわの森三愛高校”で、昨年の全国大会では2回戦で対戦し、習志野高校は敗退しているため今年は昨年の雪辱をかけた一戦になるとのことだった。会場となるJR千駄ヶ谷駅前に建つ東京体育館は毎年国立競技場で戦われたラグビー日本選手権大会の決勝戦を見るために待ち合わせをした場所だった。30年〜35年前頃のラグビーは“北の鉄人=新日鉄釜石”チームが全盛期を迎えており、1月15日の成人の日は必ず国立競技場のバックスタンド側で対戦する両チームに声援を送ったものだった。今はラグビーというスポーツの人気は下火となってしまったが当時は現在のサッカーよりも人気が高いスポーツで、入場券を売買するダフ屋が数多く登場し5万人を収容する国立競技場に入りきれない観客がいるほどだった。特に12月の最初の日曜日に戦われる明治大学と早稲田大学の伝統の一戦や社会人1位と学生1位が激突する日本選手権は人気が高くスタンドは観客で溢れていた。
さて、“とわの森三愛高校”と“習志野高校”の1回戦である。第1セットは25:20で習志野高校が勝った。そのまま押し切れるのかと思ったが、第2セットは途中10点も差を広げられ大苦戦だったが25:25に追いついたのが目一杯で、結局は27:25で惜敗してしまった。第3セットもお互いに点を取りつ取られつのシーソーゲームを繰り返し、結局25:23で習志野高校の勝利 align=center style='text-align:center'>新田高校のスパイクを防御する習志野高校
翌日6日の2回戦にも応援観戦のため東京体育館に出かけた。前日同様に体育館前は出場高校の生徒や関係者でごった返していた。習志野高校の対戦相手は愛媛県代表の“新田高校”だった。2回戦はCコートで行われ習志野高校の応援団席は北側が指定されていたので2階の応援団席に行ってみたが、250人を超す大応援団の歓声とブラスバンドの音が大き過ぎてせわしないので観戦席を3階の一般席に移した。運よく前から2列目に座ることが出来た。第1セットは1回戦同様に25:21で習志野高校が制したが、第2セットは逆に25:23で新田高校が制した。これまた1回戦同様に第3セットまでもつれこむ好試合である。戦っている選手は精神的にも肉体的にも苦しいだろうが見ている観客としてはシーソーゲームが続いているので十分楽しめるのである。第3セットは習志野高校の方に勢いがあり、25:19で習志野高校が勝利し翌日の3回戦へと駒を進めた。
翌7日は3回戦と準々決勝戦が行われた。こうなったら当然のこと東京体育館に応援観戦に出かけた。入場チケットは1000円である。アマチュア高校生が対象のため当然のことに入場料は低額である。3回戦はBコートで行われ習志野高校応援団席は南側が指定されていた。1回戦と同様の位置だった。この日も前日同様に2階応援団席の喧騒を避けて3階の一般席に座った。今度は最前列の席だった。3階の一般席の場合は2階の応援団席のように試合毎に観客の総入替えがないため、時間に余裕のある人は自分が応援しているチームが出てくる時間あわせて入場するのではなく、早くから見やすい席を確保して他チームの熱戦を楽しむことが出来るのである。高校生の場合はまだ強烈なスパイクが少ないために世界戦などとは違って男子戦でもラリーが続くので見ていても結構面白いのだ。
3回戦の対戦相手はシード校の“鹿児島商業高校”である。シード校なので当然のこと強豪校であることは推察できるが、試合開始前の練習風景を見ただけで習志野高校は太刀打ちできないだろうと実感した。身体の大きさ、スピード、高いジャンプ力、強く角度のあるスパイク、どれひとつをとっても鹿児島商業高校の方が習志野高校より上だと感じた。試合結果は予想通りに、第1セットが25:12、第2セットが25:19のストレートで習志野高校の敗戦だった。レベルが違い過ぎるのが一目瞭然だった。このようにして習志野高校男子バレー部の『第66回全日本バレーボール高等学校選手権大会』春高バレーは3回戦で終わった。ちなみに鹿児島商業高校は同日行われた準々決勝戦では優勝候補に挙げられていた長野県代表の創造高校に2:0で勝利しベスト4となって準決勝戦に駒を進めたのである。
習志野高校バレー部
習志野高校バレー部の全国大会出場は7年連続30回目の出場であり千葉県内では最強を誇っている。また、千葉県内の女子バレーについては柏井高校バレー部が2年連続13回目の出場を果たし、習志野高校同様に3回戦に駒を進めたが香川県代表の高松商業に2:0で敗退した。