『第17回フォト芙蓉峰写真展 富士山の四季』を観に行く

 

石間さんの作品「五月晴れ」

 

 18日〜14日の会期で柏市中央公民館の3階美術サロンで「第17回フォト芙蓉峰写真展 富士山の四季」展が始まった。写真展は、毎年成人の日から1週間開かれており今回は17回目である。この会の会員であり山仲間の石間さんから案内状が届いたので仲間と都合のいい日を確認して出かけた。

 

 会場には65枚の力作が展示されていた。受付に名前を記入すると次回からは事務局から案内の葉書が届くようになる。今回も石間さんからと事務局からの2通の案内状が届いた。展示されている作品は、撮影者名のアイウエオ順で展示されていた。会場受付では毎日2人の担当者が入場者対応をしており、その中の占部さんと写真を見ながら色々話した。

 

 占部さんは70代前半と思われ、30年前から富士山の撮影をしているという。それ以前は鉄道ファンでSL写真を写していたが、各地でSLが姿を消し、撮影対象が無くなっていったので次の撮影対象を探していくうちに富士山に出会ったとのことだった。占部さんは4点の作品を展示していた。曽我梅林の梅の花越しに富士山をとらえた「尋香」、富士桜の古木越しに富士山をとらえた「古木の春」、奥庭の落葉松越しに富士山をとらえた「開秋」、新道峠から木々の枝に積もった雪越しに富士山をとらえた「朝雪」の4点だった。

 

 四季折々の花・紅葉・雪に合わせた富士山の構図は、写真の素人の私が見ても素晴らしいものである。特に「古木の春」が綺麗な作品だった。最初は梅の花かと思ったが、花の形を見ると梅ではなく桜に似ていたので、占部さんに尋ねると富士桜とのことで、大きな木ではなかったが、大きな古木に見せるように接近してとらえた苦労話や、新道峠の作品では雪道を重い三脚を担いで2時間も登ったため汗びっしょりになってしまった撮影時の思い出話をうかがった。

 

占部さんの作品「古木の春」

 

 山仲間の石間さんが出品したのは、富士山山頂部で強風に舞う雪をとらえた「雪煙舞う」、田植えの終わった水田越しに富士山をとらえた「五月晴れ」の2点だった。昨年は富士山の撮影に10回ほど出かけたがいずれも天候に恵まれず作品は不出来だったため、以前に撮影したストックの中からの出品だとのこと。2点の作品はいずれも静岡県側からの富士をとらえたもので五月晴れについては第2東名高速が建設中で4本の橋脚が写らないような場所を探すのに苦労したとの撮影秘話をうかがった。

 

 印象に残った作品は、山中湖からダイヤモンド富士と紅葉を写した明石さんの作品、甘利山から手前のレンゲツツジ越しに薄明かりのシルエットで浮かび上がる夜景を写した田所さんの「夜の彩り」、富士山の上空に彩雲とともに延びる雲を写した遠藤さんの「怪雲」などだった。

 

 写真展を鑑賞したあとは山仲間4人で柏駅前の居酒屋に上がって3時間1本勝負の新年会だった。昨年7月以来半年ぶりの再会だったが、4人それぞれが元気に生活をしており、2ヶ月後の再会を約束して家路についたのだった。