ふられちゃったが、めげずに次を探そう
ちょっかいを出してふられたメス(右端)
4月13日 木曜日 快晴
朝から雲ひとつない快晴だったので、ザックにカメラ、望遠レンズ、ジェットボイル、インスタントラーメン、インスタントカレー、ソーセージ、水などを詰めて花見川河口、検見川の浜、稲毛の浜へバードウォッチングに出かけた。
餌を探すオオバン(黒)とユリカモメ(白)
キンクロハジロの群れが花見川河口に浮かんでいた。オスとメスの数を確認してみると、オスが12羽に対してメスは37羽だった。それにしてもオスとメスの比率はメスが圧倒的に多くて3倍である。ずいぶん差があるものだと思った。
つがいで餌を探すヒドリガモのオス(左)とメス(右)
花見川河口にある汚水処理場からの排出水で湧き上がってくるプランクトンや藻類を食べるためにたくさんの海鳥が集まっていた。この場所は小さな魚も集まってくるので、海鳥たちにとっては絶好の餌場なのである。集まっていた種類と数を確認すると、ユリカモメが70羽、オオバンが15羽、ヒドリガモが60羽、カルガモが3羽だった。
餌を探すヒドリガモのメス(奥側)とユリカモメ(手前)
それぞれの海鳥は、時たまくちばしで相手をつつくなどの喧嘩はするが、お互いになかよく浮き上がってくる餌を探しながら食べていた。ユリカモメのなかには、すでに夏羽に変身し頭が黒くなっているのも混じっていた。ズグロカモメも全く同じ頭が黒い配色になるが、くちばしの色で判別している。くちばしが赤いのがユリカモメで黒く短いのがズグロカモメである。
ちょっかいを出すヒドリガモのメス(向こう側)と逃げるオス
しばらく観察していると、ヒドリガモのオスに必要にアタックしているメスがいた。メスがオスの首あたりをくちばしで嚙むような仕草を続けていたが、オスはその気がないようで逃げるのみだった。最後にメスは諦めて2羽は離ればなれになっていった。間もなく北の地方に帰る鳥たちは、帰る前につがいになって、北の地方に着いたとたんに巣作りと子育てに移ったほうが、短い夏を有効に過ごすことが出来るのを知っているのだ。しかし、鳥のなかにも好き嫌いがあるのだろう。人間の場合はふられるとストーカーになったり、酷いときは相手を殺してしまったする。それに比べると野鳥たちはさっぱりしたものだ。人間と野鳥のどちらが野蛮なのかは一目瞭然だ。今回のメスはふられてしまったが、諦めずに次のオスを探して頑張るだろう。野鳥の生存期間は5年と短いのだ。
汀で遊ぶ母と子
検見川の浜にやってきた。今年初めてツバメが飛んでいるのを見た。1羽だったが海岸に沿って東から西へと飛んでいった。稲毛の浜にやってくると、波打ち際で若いお母さんと小さな男の子が打ち寄せる波で遊んでいた。男の子は波を触るのが初めてらしく、おっかなびっくり触っていた。私の息子も1歳のころに初めて波に触った時は、おっかなびっくりしていたのを思い出した。
ウインドサーフィンとカヌーを楽しむ若者たち
4月も中旬となった。間もなく海の季節がやってくる。ウインドサーフィンが2つ、スタンドアップサーフィンが4つ、カヌーが1つ、静かな海に浮かんでいた。今日は風もなく穏やかなので、若者たちは心置きなく海を楽しんでいるようだった。今年も千葉市の鳥であるコアジサシの営巣地のすぐ横にビーチボールコートができていた。今日も4人の若者が、上半身裸となってバレーを楽しんでいた。このままの状態だと、営巣地が騒がしくて今年も残念だがコアジサシは営巣・子育てをしないだろう。稲毛の浜で確認できたのはヒドリガモの夫婦1組だけだった。
夏羽の黒仮面となって波間に浮かぶユリカモメ
今回出会った野鳥は、ドバト、ハシブトガラス、コサギ、スズメ、ヒヨドリ、カワウ、キンクロハジロ、ムクドリ、キジバト、シジュウカラ、ヒドリガモ、カルガモ、オオバン、ユリカモメ、ハシボソガラス、イソシギ、ハクセキレイ、ツバメの18種類だった。