サクラは屋台のツマミを食べながら
満開のサクラ
3月31日 晴れ
晴れた平日の午後、1年ぶりに東船橋にある海老川の花見にやってきた。東船橋は私たちが新婚当時に住んでいた場所であり、娘の愛が6歳になり小学1年に入学するため千葉市幕張に引っ越すまで約7年間住んでいたところだ。サクラの時期になると毎年、水色の乳母車に子どもたちを乗せ、海老川まで約30分歩いてやってきたのだった。海老川の両側には若い桜並木が続いていた。今やその桜は大木となり、幹は私の腕では抱えきれないほどの太さとなり、枝を広く伸ばし、たくさんの花を川面に映していた。小中学生たちが春休みに入っていることもあり、平日にも関わらず、たくさんの人で賑わっていた。
海老川はたくさんの花見客だった
新型コロナウイルスの感染拡大によって、2年前は屋台が中止されたのだが、昨年から復活した。しかし、屋台は復活したものの飲み物は売ってはいけないようで、ジュースや酒類は販売されておらず、食べ物の屋台のみ出ている状況だった。海老川沿いの遊歩道には、「飲食を伴う宴会等はお控えください。マスクの着用、他の人との距離の確保を!」という千葉県葛南土木事務所の看板が立っていた。寂しい限りである。私は昨年の経験から、今年も酒類の販売は禁止だろうと想い、ポケットにウィスキーのスキットルを忍ばせて来た。サクラの花の下に断熱シートを広げ、スコッチをチビリチビリやりながら花を見上げていた。どの花もパカッと開き、まさに満開とはこのことだと思った。まだ花びらは散り始めておらず春爛漫である。
花見は屋台のツマミを食べながら
私がスコッチをチビチビ舐めている間に、妻は屋台を回りながらツマミを買ってきた。目玉焼きが乗った広島焼きはキャベツがたくさん入り、半熟の卵を混ぜ込みながら食べると実に美味しかった。キュウリの1本漬けは実にシンプルでさっぱりしていた。イカの丸焼きは濃い目の甘じょっぱいタレがかかり、マヨネーズと7味唐辛子をまぶして食べると実に美味かった。博多からやってきたという握り薩摩揚げは、グリーンピースが入り揚げ物ながらさっぱりして美味かった。
満開のサクラ並木
海老川のサクラ並木で1番賑わうのは、屋台が連なる鷹匠橋の両岸である。私たちは鷹匠橋から離れてシートを広げていた。東船橋に住んでいたころは、ほぼ毎年家族で花見に訪れていた場所なので、子どもたちとの思い出も多い場所である。2人の子どもたちは成長し、残っているのは30年前の思い出ばかりである。