道東を撮るー6、ワタリガラスに出会って

 

大空を舞うワタリガラス

 

レポートの6回目は「ワタリガラスに出会って」です。

 

ワタリガラスはユーラシア大陸全域と北米大陸に棲むカラスですが、日本には北海道だけに少数が冬鳥として渡ってきます。北アメリカのアラスカの先住民にはワタリガラスを創世主とした神話が残っており、トーテンポールにも刻まれています。

 

カムチャッカ半島でクマの撮影取材中の事故で亡くなってしまった日本を代表する動物写真家の星野道夫さんが書かれた本からワタリガラスを知っていましたが、私はまだ見たことがなく、初めてワタリガラスを見た印象は大きなカラスが飛んでいるなぁ、というものでした。

 

ガイドの今堀さんの説明から、大きなカラスはワタリガラスだった、と知ったのでした。普段見かけるハシブトガラスなどよりも一回り大きなカラスです。鳴き声はカーカーではなくカーポン、カーポンというような特徴的な声で鳴きます。

 

根室半島の付け根にある春国岱のアカエゾマツの枝に1羽が止まっていて、私たちが近づくと飛び去る姿が見えました。

 

アカゲラは日本各地に棲んでいるキツツキの仲間ですが、私がバードウォッチングをしている里山では殆ど見かけることはなく、山間部に棲み、後頭部が赤いのが雄で、黒いのが雌です。雄の後頭部が赤いところからアカゲラの名前が付きました。

 

アカゲラの雌

 

今回の旅では鶴居村と養老牛温泉の2ヵ所でアカゲラに出会いました。白と黒のシンプルな色合いに尾羽の内側が赤いのが目立つ美しい鳥です。私は今までアカゲラを写真に撮ったことはありませんでしたが、今回の旅で初めて間近で観察し写真に撮ることが出来ました。

 

ミヤマカケスも初めて見た野鳥でした。私が住んでいる千葉市では見かけることのない鳥です。美しいカケスもカラスの仲間ですが、鳴き声は濁声でジャージャーしていてイマイチですね。

 

ミヤマカケス

 

ゴジュウガラも初めて写真に撮った野鳥でした。シジュウカラやコガラは度々出会いますがゴジュウカラはめったに出会えません。

 

白く輝く知床連山を背景として真っ青な大空にトンビが大きく舞う姿はゆったりしていて心をホッとさせますが、獲物を狙うトビは一気に急降下し、獲物を掴んで飛び去る素早さを持っているので油断のならない鳥ですね。

 

大空をゆったり舞うトビ

 

今回の旅は初めて出合い、写真撮影することが出来た野鳥がたくさんいました。満足満足でした。