道東を撮るー4、キタキツネに出会って

 

野付半島のキタキツネ

 

レポートの4回目は「キタキツネに出会って」です。

 

北海道を代表する野生動物のひとつがキタキツネです。北海道に数回やってきたスキーの時にもゲレンデで姿を見ましたし、昨年の「日本縦断てくてく一人旅」でも度々キタキツネに出会いました。

 

鶴居村でタンチョウヅルの観察・撮影を終えて野付半島に向かう途中で牧草地を歩くジュウジギツネに出会いました。身体全体がキタキツネに比べて黒っぽく、黒い毛並みが背中に沿った線と両肩に沿った線が十字となっており、ガイドの今堀さんによると、数が少なく、めったに出会うことはない、とのことで非常にラッキーなことでした。

 

野付半島では、あちこちで歩いているキタキツネに会えました。出会ったキタキツネは、私たちを見ると直ぐに逃げるのではなく、しばらく私たちを見つめた後に行動を起こすようでした。

 

以前、大雪山を黒岳からトムラウシ山まで無人山小屋を利用しながら34日で縦走した時に、キタキツネが媒介するエキノコックスという寄生虫を警戒し、生水を飲まずに2Lのペットボトル2本をザックに入れながら旅したことを思い出しました。

 

野付半島で出会ったキタキツネは不思議なことに毛並みがふさふさし、毛の艶も良いように感じられました。ツアーガイドの今堀さんは、餌付けされていると言っておりましたが、私たちを恐れることなく写真撮影のモデルになってくれました。

 

ジュウジギツネ

 

今回のツアーガイドの今堀さんは23歳の青年ですが、5歳からバードウォッチングを始め、中学高校では渡り鳥の足環調査に協力し、大学ではカラスの研究をし、卒業後は北海道天売島で仲間3人とネイチャーガイドをしているとのことでした。私が昨年訪れた天売島でネイチャーガイドにお世話になった話をすると、一緒に働いている仲間とのことでした。今堀さんは、とにかく動物や植物の知識が豊富で、私たちの質問にも即時に分かりやすく説明してくれました。今回の旅で素晴らしいネイチャーガイドに巡り合えたことも実にラッキーでした。

 

羅臼港と流氷

 

知床半島と国後島の間を流れる根室海峡の幅は短いところで25km程ですが、すでに流氷が登場していました。流氷は2月中旬から3月下旬まで見られ、時には羅臼港の中まで入り、スケトウダラ漁船が出漁できない事態も発生するとのことでした。