道東を撮るー10、短い旅を終えて
シマフクロウ
レポートの最終回は「冬の道東に棲む野生動物に出会う旅を終えて」です。
私は今回の旅で出会えたらいいな、と思っていた野生動物は3種類でした。第1はシマフクロウ、第2はタンチョウヅル、第3はオオワシでした。
珍しい動物はテレビのドキュメンタリー番組や図鑑などでその姿を見ることは出来ますが、実際に自分の眼でみるのとでは印象が随分違うというのを過去の経験上でありましたので、今回も是非自分の眼で見ようと思っていました。
幸運にも希望する3種類の野生動物に全て出会うことが出来たこと、しかも私たちが北海道に到着した前日までは1週間天候が崩れていたのが、到着当日から旅行中の6日間が全て晴れあがり出来過ぎの旅行でした。天候が崩れた場合は最悪の観察・撮影となりますので実にラッキーでした。
私は2年先まで計画が埋まっているので、自分の時間が取れたら今度は夏にクジラ、イルカ、シャチ、ヒグマ、シマフクロウなどの野生動物を対象とした観察・撮影旅行で再び北海道へ行こうと思っています。
また、羅臼で久しぶりに再会した友に一緒に知床連山を登りましょう、と誘われたので知床連山の縦走も魅力的だと感じました。
今回は冬だったため、足元に咲き乱れる北海道の花々を見ることが出来ませんでしたが、夏に訪れれば野生動物に加えて植物の数々を観察・撮影出来るだろうと感じています。
タンチョウヅルの夫婦
今回の6日間という短い旅で出会った野生動物の中から、タンチョウヅル、シマフクロウ、オオワシ、キタキツネ、エゾシカ、ワタリガラス、エゾフクロウ、オジロワシ、オオハクチョウの順にレポートを書いてきましたが旅の途中で感じたたくさんのことが徐々に私の身体の中に蓄積されていきます。
タンチョウヅルは現在約1500羽までに生息数が増加し、絶滅の危機からは脱したように感じましたが、シマフクロウの生息数は現在約140羽です。環境庁や日本野鳥の会などが連携してシマフクロウが棲む環境を残そうと努力していますが、棲める森が年々縮小していることや、餌がいる河川状況が年々悪化しており、極めて悲観的に考えざるを得ませんでした。
流氷から飛び立つオオワシ
人と出会い、土地の料理を食べ、地酒を飲むのも旅のひとつの面白みですが、動物や植物と出会うのも旅の面白みであり楽しみであると思います。私の旅はこれからも続きます。
国後島の背後から登る日の出
冬の道東を回った短い旅のレポートは10回目の今回で終わりにします。拙いレポートを読んでいただき、ありがとうございました。(^^♪