11年ぶりのディズニーシー

 

アラビアンコースト

 

 夕食を食べているときに妻が言った。

友達からディズニーリゾートの株主用パスポートをもらったのだけれど、今度の水曜日にディズニーシーに一緒に行きませんか?

 

 私の水曜日の予定を確認すると空いていたので久しぶりにディズニーシーに出かけることになった。過去のデータを確認すると20095月に群馬のお袋、弟、妻とともにディズニーシーを訪れているので、実に11年ぶりのことだった。ネットで入園料金を調べると大人で7500円、シニア―で6800円となっていた。これがパスポートを頂いたので無料になった。嬉しいことである。

 

 娘からの情報によると当日の夜間営業は19時に短縮されているので人出はいつもより少ないのではないかということだった。妻は午前中に用事があったので、それを済ませた後にJR海浜幕張駅で待ち合わせ、東京行の快速列車が来たので乗車しJR舞浜駅で下車。歩くと20分かかるというので各施設をループ状につないでいるディズニーリゾートラインに乗車し3つ目の駅で下車した。私は8分間隔で運行していたディズニーリゾートラインに乗るのは初めてのことだったが、ミッキーマウスの形の窓枠、吊り革、シートもゆったりしたものだった。

 

 ディズニーシーに到着したのは1130分だった。まずは食事である。娘から情報をもらったメディテレーニアンハーバーエリアにある“マゼランズ”というレストランに向かった。ディズニーリゾートの中でディズニーランド内は全て禁酒であるが、ディズニーシーの中には飲酒できるレストランがあり、マゼランズというレストランは酒が飲めるレストランであった。レストランの入り口にランチメニューが掲示されていたが、コース料理の値段はアトランティックコースで3700円だった。せっかくなのでコース料理を食べることにした。

 

マゼランズでアトランティックコースランチ

 

 メニューから妻は前菜としてオードヴルの盛合せ、私はシュリンプとホタテのマリネ、アントレは二人ともに三元豚のチーズ入りカツレツ、デザートは季節のシャーベットをそれぞれ選んだ。飲み物では私はボストンビールを妻はハートランドビールを頼んだ。会話をしながらの食事は美味しかった。初めて飲んだボストンビールは味が濃く実に美味かった。お代わりしたのは言うまでもないことだった。私たちは1130分の開店直後に入店したために受付からテーブルへの案内時間は短かったが、1時間後に食事を済ませて退店するときには受付には長蛇の列が出来ていた。先手必勝だった。

 

 ディズニーシー内には7つのエリアがあるが、その中で体験するアトラクションを選ぶのは全て妻に任せた。妻が最初に選んだのはミステリアスアイランドエリアの“センター・オブ・ジ・アース”だった。そこに向かったが、行列の最後に並ぶと待ち時間は170分と案内された。約3時間待ちとなるとんでもない待ち時間である。私たちはあっさりパスした。次に選んだのはマーメイドラグーンエリアの“マーメイドラグーンシアター”であった。ここは前回訪れた際にも入場したもので11年前の体験がおぼろげながら甦ってきた。人魚が主人公になった物語だった。

 

 次はアラビアンコーストエリアに向かい“マジックランプシアター”に入った。先日、映画の実写版アラジンをレンタルビデオで観たばっかりだったので、魔法のランプと怪人の物語は頭に入っていた。それに手品が加わったショーは見ごたえがあった。また、特殊眼鏡をかけることによって怪人が3Dで迫ってくるので体感的にも面白いショーだった。外に出ると午前中に比べると人出が多くなっているように感じられた。水曜日なのに大勢の女子高校生が目立ち、春節まぢかな中国人の方たちも多かった。みんな楽しそうだった。

 

シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ

 

 次のアトラクションは同じアラビアンコーストエリアにある“シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ”という小舟に乗ってシンドバッドの物語を追体験するものだった。ディズニーランド内にイッツスモールワールドというコーナーがあるが、それと同じように小舟に乗ると、次々に小さな人形が登場しながら物語が進んでいくショーだった。私は二つを比べるとイッツスモールワールドのほうが好きだ。

 

 次はロストリバーデルタエリアの“インディージョーンズ・アドベンチャー・クリスタルスカルの魔宮”に向かったが待ち時間は120分だった。時刻も17時近くになっていたので、ここもあっさりとパスしディズニーシー・トランジットスチーマーラインという巡回船に乗ってメディテレーニアンハーバーエリアの船着き場で下船した。空は雨模様に曇り、空気が冷え込み寒かった。私は久しぶりに人ごみの中に出てきたことにより気分的にも疲れていた。妻がお土産を買ったら帰宅することにした。気温は冷たかったが私の心は温かかった。チケットをくれた妻の友達と妻に感謝しながら、私はベンチに座って妻の買い物が終わるのを待っていた。