大、12才の君へ
大、12才の誕生日おめでとう。
君は小学校6年生。君は相変わらずサッカークラブ『リバティーズ』の土、日の練習と、空手の『少林寺流・錬心館』の火、金の練習に出かけて行きます。
5年生から始めたサッカーは練習にはよく出かけて行きますが、レギュラーにはなかなかなれません。でも試合には前半だけとか後半だけとかいった具合で出ています。たとえ11人のレギュラーになれなくてもスポーツを楽しむことが大切です。君はサッカーはとても好きだと言っています。
昨年5月7日に長生城之内グランドに行われた全日本少年サッカー大会・
練習や試合での君の動きを見ていると、君は身体に肉が付き過ぎ走るのがきついようです。父さんがやっていたラグビーよりもサッカーのほうが走る時間が多いスポーツですから、君はもっと走りこんで身体をスリムにすることです。今のままでは身体が重すぎます。
夏の間は父さんが会社から帰宅する午後7時30分頃から隣の小学校グランドで30分ほど一緒に走っていました。走り終わると父さんはうっすら汗がにじむ程度でしたが、君は汗びっしょりでした。秋になると日没が早くなり,グランドには電灯も点いていないので一緒に走るのは中止してしまいましたが、走ることは基本ということを忘れないでいてほしいと思います。
君は現在小学校6年生ですから今年の春には中学生になります。中学校に入ると部活がありますが、君はサッカー部に入ると言っています。昨年の春から中学校のサッカー部はそれまでの顧問の先生が転勤してしまい指導者がいない状態でしたが、夏に君の所属している『リバティーズ』の山崎コーチが指導者となりましたので、中学校になってもスムーズに練習に入っていけるでしょう。
スポーツは試合に勝てれば勝つことにこしたことはないのですが、そのことよりも練習を通してのチームメイトとの心のつながりや全力を出してプレーをする結果としてフェアプレー精神を身体で覚え、スポーツの楽しさを体験することに意義があると、父さんは思います。
父さんが高校生の時、背番号「8」をつけてチームメイトとともに花園ラグビー場の全国大会まで進んだ経験から言っても、スポーツをやって後悔することはないでしょう。君もサッカーを通して多いにスポーツの楽しさを体験してください。
4年生の夏休みから練習に通っている『少林寺流・錬心館』の空手ですが、早いもので2年半になりました。君は現在、少年部5級です。帯の色は白から黄色に変わり、今は緑帯になっています。この1年間で君の空手の試合も何回か観戦しました。
4月16日 第1回関東連合会親善交流大会 NTT横浜体育館メインアリーナ
型試合 小学生高学年の部 1回戦敗退
5月28日 第7回師範杯フレッシュトーナメント大会
型試合 緑帯の部 優勝
9月15日 第6回支部内演武会 スガハラ幼稚園
型試合 小学生高学年の部 準決勝敗退
組手試合 1回戦敗退
10月22日 第24回関東選手権大会 NTT横浜体育館メインアリーナ
型試合 小学生高学年の部 1回戦敗退
12月03日 第5回
型試合 小学生高学年の部 1回戦敗退
君は9月15日の支部内演武会で始めて組手試合に出場しました。試合は3対1で1回戦敗退でしたが初出場ということもあり、君はとても緊張しているようでした。全く相手選手との接触のない型試合に比べ、組手試合は直接、殴り合い・蹴り合いを行うので、試合出場にたいしての精神的なプレッシャーはより大きくなると思いますが、それを乗り越えることによって君自身はより成長するでしょう。その試練を乗り越え型を鍛え、組手試合に出場し続けることで空手はもっとおもしろくなるでしょう。
試合を見ていて父さんの感じたことを夕方に一緒に行った「子守神社」の祭礼の道すがら話しました。相手と接触するスポーツは「攻撃は最大の防御なり」の鉄則を考え、それが実行できるように普段の練習を重ねることと、また、試合には練習のようにリラックスした気分で臨み、練習には試合に臨むように真剣に取り組む姿勢を話しました。言葉で言うのは簡単ですが、全て身体で覚えこんで行くことですから君自身の実践にかかっています。ま、父さんは、これからも時間を調整して君の試合を観戦に行こうと思っていますから、君も自分自身で考えながらやって行ってください。
ではこれで、父さんからの12通目の手紙を終わりにします。
2001、2、7、記