父さんから「美術大学合格おめでとう」のメッセージが届きました。
愛、美術大学合格3連勝、おめでとう
多摩美術大学の入試結果発表が2月25日にありました。父さんは尾瀬岩鞍スキー場に友達とスキーに行っており携帯電話を翌朝確認したら合格連絡が入っていました。父さんはとても嬉しかったです。
武蔵野美術大学の入試結果発表は2月28日の通勤時間帯で最寄りの与野駅を降りて会社に向かっている途中に入りました。母さんから合格連絡が携帯メールに届いたのです。”やった、2連勝だ!”と思い、早速リターンメールを君に送りました。多摩美術大学と武蔵野美術大学の両方に合格、とは父さんは本当に嬉しかったです。君の努力が報われた時でした。本命の東京藝術大学の入試結果は出ていませんでしたが、結果を待っていると入学手続き期間が過ぎてしまいますから、君が行きたいという武蔵野美術大学に入学手続きを取りました。
東京藝術大学の1次試験結果連絡は3月10日に携帯に入りました。1次試験合格です。例年の入試倍率は30倍ですが、今年の入試倍率は27倍です。1次試験で3分の1に絞られますが、それを通過してもまだ9倍の競争率です。君は3月14日の平面着彩と15日の立体構成の2次試験に臨みました。
3月23日のお昼休みに2次試験の結果連絡が届きました。「うかったよ!」という簡単なメールでの合格報告でした。とうとう本命の東京藝術大学に合格したのです。君の嬉しかった気持ちが手に取るように想像できました。本当におめでとう。
君は幕張総合高校在学中から春休み、夏休み、冬休みには「ふなばし美術学院」に通い美術大学受験に向けて努力していました。しかしながら美術大学の門戸は狭く2度跳ね返されました。今年が3度目の挑戦でした。父さんは君が美術大学を受験すると決めたときに君に言いました。「美術大学に合格するのは大変な努力が必要なので、美術専門学校に2年間通って美術の基礎を学び、3年目で希望の大学に合格するよう頑張れ」と、結果的にその通りになりました。
高校3年生の時、進路を確定する3者面談で担任の鹿野先生は「美術大学は現役ストレートで入るのはまず無理ですけれど構わないのですね」と念を押されましたが、父さんの答えは「本人がやりたいって言うことを見守り、実現させてやれる環境を作るのが親の役目ですから、本人の意思を尊重しますので美術大学を受験させます」とキッパリ話したのを思い出します。
それから3回目の受験でした。父さんは今回も君の受験に付き合いました。12月中に2月の入試日程に合わせて宿泊するホテルをインターネットで検索し宿泊予約を取りました。「3回目となる今回は、君1人で泊まれるだろうから1人予約でいいか?」との父さんの質問に君からは明確な返事がないので、ショウガナイナァと思いつつも今回も多摩美術大学受験時には神奈川県相模原市橋本のホテルを3泊、武蔵野美術大学受験時には東京都立川市のホテルを2泊、それぞれ予約し君に付き合いました。
夕食は勿論、居酒屋での父さんの一杯に君も付き合い、酒の肴を食べながら色々なことを話しながら君を励ましました。大学受験での宿泊は考えようによっては父と娘が居酒屋で楽しく過せる機会を持たせてくれたのかなとも思いました。いまどき20才の娘と5日も居酒屋で一緒に食事をする父娘関係ってのも、あまり見られないようですからね。
君は今回届いた合格通知の意味を考えなければならないと思います。父さんは次のように思います。合格通知の意味は、大学に入学できる資格を獲得したという意味であり、これから自分のイメージする空間デザイナーという職業に就くために4年間がスタートします。美術大学の4年間を通して自分自身の中に具体的なイメージを如何に描き形成していくことが出来るかが必要です。これまでと同様にいろいろなことに挑戦し、興味と好奇心一杯なアーチストとして自分の内面・感性を豊かにするように努力してください。現在、「岩井愛の人生」というキャンバスに向かって自由に自分の意思で絵を描いている真っ最中なのです。君は今、青春の真ん中に生きています。
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お父さん、いろいろありがとうございます。4月から私は東京藝術大学生となり1年生の時は茨城県の取手校舎で学びます。アパートは3月24日にお父さんとお母さんと3人で取手校舎の環境を確認に行った帰りに取手駅前の不動産屋で決めました。決めたアパートは鉄筋の5階建てで駅から歩いて10分の場所にあり、3階の日当たりのいい部屋を契約しました。取手駅は幕張駅から1時間少しでいけるので大学まで自宅から通学可能ですが、授業での製作物の運搬などのことを考えて取手駅近くにアパートを借りてくれました。