愛、結婚おめでとう
2月29日に婚姻届を区役所に提出した二人
2月23日、愛からLINEが届いた。
「明日12時〜上野でゴハンしよー 鴻池さんしょうかいするから(~o~)」
突然だった。
私はLINEを返した。
「愛は鴻池さんと一緒になりたいのか?」
愛からの返信は
「なりたいよ。じゃなきゃこの年まで一緒にいないよ」
私から
「分かった」
ということで、私は翌日初めて愛が付き合っている鴻池さんに会ったのだった。
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4〜5年前だったろうか、愛が珍しくロッテマリンスタジアムで野球を観ようと誘ってきたことがあった。
7回裏まで観戦し、球場を出て海浜幕張駅前の居酒屋で飲んでいた時だった。
愛が突然言った。
「お父さん、私、付き合っている人がいます。鴻池さんという人です」
私はビックリした。
愛は付き合っている人の性格や趣味や人柄を話し出した。
私はついに来たか・・・・ という感じで娘の言葉を聞いていた。
相手の年を訊くと、ずいぶん離れているなぁ、という感じだった。
それから愛から鴻池さんのことを話してくることはなかった。
おそらく私が二人の年が離れていることで結婚に反対しているのだろう、と愛は思っていたのだろう。
親と子どもは別の人格であり、親の思うところと子どもの思うところは違うのが当たり前であり、子どもの決めたように進むのが筋だと思っていた。私と妻が結婚を決めたのも親にも相談せずに二人で決めたことだった。
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愛は2月29日に婚姻届を区役所に提出したことをLINEで報告してきた。
「二人で相談しながら、仲良くやって行ってください」
と私は返信した。
帰宅後、夕飯時に妻と二人で祝杯を挙げたのだった。